福島・浪江で震災後2度目の「安波祭」

 津波で社殿などが流された福島県浪江町請戸地区の●野(くさの、●はくさかんむりに召)神社で豊漁や海の安全を願う「安波祭(あんばまつり)」が2月17日、開かれた。住民ら100人ほどが集まり、色鮮やかな着物に身を包んだ女性や子どもたち10人が田植え踊りを奉納した。2017年に福島第1原発事故の避難指示が解除され、昨年に続き震災後2回目の請戸地区での開催。伝統を絶やさぬように避難先の福島市や二本松市の仮設住宅で披露してきた。 (17日 22:18)

稲を植えるしぐさなどを交えながら、田植え踊りを披露する踊り子たち

  • 後方では防潮堤が建設中だ
  • 獅子舞が披露されると住民らから拍手が上がった
  • 「安波祭は請戸との最後のつながりだから大切にしたい」と話すのは、請戸地区出身で小学校4年生から踊り子として参加する渡辺紗彩さん(21)。「震災までの住んでいた頃を思い出した。久々に子どもたちと再会し、大きくなった子もいて泣きそうになってしまった」
  • 神社近くの防潮堤の隙間から望む福島第1原発の排気筒やクレーン。直線距離で約6キロメートルしか離れていない
  • 神輿(みこし)の担ぎ手の漁師も避難したり高齢になったりし、祭り本来の姿への道のりはまだ遠い。踊りを指導する芸能保存会の佐々木繁子さん(68)は「請戸で踊るから皆集まってくれる。ここは大事な場所。どんな形であれ続けていきたい」と話した=沢井慎也撮影