「ここで働く」経営者の決意 宮城・名取市

 宮城県名取市の閖上地区で、自動車のリサイクル部品を扱う「エンドー商会」を営む遠藤昭さん(72)。東日本大震災で弟や友人を亡くしたが、地元で働き続けようと決意を新たにする。 (11日 22:41)

2011年3月11日。巨大地震の後に津波が襲い、2階にある事務所の真下まで浸水したという遠藤さんは弟の実さん(当時63)を亡くした。「なんで逃げなかったんだろね」と無念の思いを口にする(10日)

  • 新聞記者だった弟の実さんは退職後、目の不自由な人の役に立ちたいと視覚支援学校に通っていたが、津波にのまれ帰らぬ人となってしまった(写真は実さんを取り上げた記事の切り抜き)
  • 別の街にいて無事だった遠藤さんは「このあたりはめちゃめちゃになった」と震災直後に撮った写真を見せてくれた(左)。草野球仲間の伊東利春さん(写真右の前列左)は公民館で最後まで住民の避難誘導を続けていたところ逃げ遅れてしまった
  • 「エンドー商会」の事務所から見た閖上地区。災害公営住宅(奥)が建ち、土地のかさ上げ工事が進む(10日)
  • 11日、閖上地区の日和山近くの慰霊碑に手を合わせる遠藤さん。亡くした友人らの家を回り、会社の近くで摘んだヨモギで作った餅を供えた
  • 4月には土地のかさ上げをよけて社屋を縮小するが、場所を変えず営業を続ける予定だ。復興半ばの閖上地区を去った人も多いが、「きっと死ぬまでここで働く。海の風が吹くと心が安らかになる」と語った(11日)=小幡真帆撮影