ジャズ黄金期再び マイルス・ディヴィス没後30年 カバーストーリー 12月31日 モダンジャズの帝王、マイルス・デイヴィスが亡くなって2021年で30年になる。ジャズの全盛期はとうに過ぎ去ったと思われていたが、若い音楽家が新たなスタイルで今また革命を起こしつつある。マシンのように細分化されたリズムを導入し、ポピュラー音楽の多彩なスタイルを内包することでジャズは再び音楽の最先端に帰ってきた。新世代ジャズの愉楽を音楽評論家の佐藤英輔氏、DJ・音楽ライターの大塚広子氏が案内する。( ジャズ黄金期再び マイルス・ディヴィス没後30年
石岡瑛子の人生紐解く 速水健朗氏が選ぶ3冊 読書 12月3日 世界的に活躍した日本のクリエイター石岡瑛子。その知名度は高くとも、死後固まった評価がされていたとはいい難い。 本書には、資生堂の前田美波里のポスター、パルコのポスターのアートディレクターら60~80年代の黄金期の広告史という側面がある。だが石岡の仕事は、この枠に収まらない。 マイルス・デイヴィスのレコードジャケット、コッポラ監督の映画の衣装、ビョークのMVなど、石岡は仕事の場を世界に移し、表現も 石岡瑛子の人生紐解く 速水健朗氏が選ぶ3冊
ジャズのまち宇都宮 「ウィズコロナ」を模索 栃木 関東 7月20日 著名なサックス奏者、渡辺貞夫さんの出身地で「ジャズのまち」として売り出している宇都宮市。新型コロナウイルスの影響でライブを楽しめた店は苦境に立たされ、ジャズイベントも相次ぎ中止となった。店やミュージシャン、関係団体はジャズの灯をともし続けようと模索している。 7月中旬の日曜日の昼間。撤退した「宇都宮パルコ」の空き店舗の近くで、ジャズの軽快な音色が響いていた。 レストランバーの「リムジン」だ。生演 ジャズのまち宇都宮 「ウィズコロナ」を模索
アマノジャク 美術家 森村泰昌 エッセー 7月3日 私は美術家という肩書きを持ち、美術作品の制作を本業としている。一見物静かで穏やかな性格にも見えるが、案外頑固で、他人の意見にはすぐに「それは違う」と反論したくなるタチである。それなりにアマノジャクな性格なのである。 ウン十年ばかり以前の高校生時代、同級生たちはこぞってビートルズに躍起になっていた。それが気に食わず、当時の私にはよくわからなかったくせに、背伸びしてマイルス・デービスの名盤LP〈ビッ アマノジャク 美術家 森村泰昌
ジャズ、新時代へ 黄金期の大物プレーヤー相次ぎ逝く 6月18日 今春、ジャズの黄金時代を彩った大物音楽家の訃報が相次いだ。新型コロナウイルスで亡くなった人も多く、ジャズ界は大きな転換期を迎えている。音楽評論家の佐藤英輔氏が解説する。 ◇ ◇ ◇ もし彼らがいなかったなら、ジャズの動向は少し変わっていたのではないか。そう思わせる、実力者の訃報が続いている。 ■照らし続けた王道 たとえば、自宅で死去したピアニストのマッコイ・タイナー(1938年12月11日~ ジャズ、新時代へ 黄金期の大物プレーヤー相次ぎ逝く
お値段は5000万円 超高級レコードプレーヤーを堪能 5月27日 高級レコードプレーヤーは多々あるが、その中でも最上位の価格とクオリティーとして話題を呼んだのが「Air Force Zero」だ。オーディオ輸入商社のステラが自社ブランド「TechDAS」の一員として発表した「Air Force Zero」は、価格にして5000万円(税抜き)、重さ約350キロ(価格、重さともにタングステンモデル、以下同)と規格外のスケール。そして何よりもすごいのがその音の圧倒的な お値段は5000万円 超高級レコードプレーヤーを堪能
米ブルーノート80年 ジャズの進化担った情熱と誇り 8月29日 モダンジャズの象徴ともいえる米国のブルーノート・レコードが創設80周年を迎えた。記念のドキュメンタリー映画が9月に公開予定で、関連作品も相次いで発表されている。 21世紀に世界の歌姫ノラ・ジョーンズ、新世代ジャズの旗頭ロバート・グラスパーらを輩出したブルーノートは、現在一大音楽グループを形成する。創設者は熱心なスイングジャズファンだった1人のドイツ人、アルフレッド・ライオン(1908~87年)だ 米ブルーノート80年 ジャズの進化担った情熱と誇り
J・ジルベルトさんを悼む 孤高貫いたボサノバの父 カバーストーリー 7月9日 6日に88歳で世を去ったブラジルの歌手でギタリストのジョアン・ジルベルトさん。彼がいなければ、ブラジル生まれの音楽「ボサノバ」が半世紀以上にわたって世界中で愛される日々は来なかっただろう。 ジョアンは1950年代後半、1本のギターでサンバのリズムを表現し、そこに洗練されたハーモニーを彩色した。さらに耳元で囁(ささや)きかけるような繊細な歌声と節回しを通じ、新たな音楽の表現を確立した。 その独創性 J・ジルベルトさんを悼む 孤高貫いたボサノバの父
クイーンから聴くロック 20世紀が生んだ音楽文化 コラム(ビジネス) 6月7日 英国のロックバンド、クイーンの人気が再燃し、全盛期を超える勢いで沸騰している。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットをきっかけに、彼らの音楽の魅力を再認識した人がたくさんいるということだろう。ロックは20世紀が生んだ音楽文化の代表格。クイーンから聴いて偉大なロック史の教養を広げよう。 1973年にデビューしたクイーンは便宜上、レッド・ツェッペリンと同じ「ブリティッシュ・ハード・ロック」に分類さ クイーンから聴くロック 20世紀が生んだ音楽文化
げたとジャズあります 澤野工房代表、澤野由明さん 発信 コラム(社会・くらし) 2月16日 毎朝決まって午前9時半。串カツ店が並ぶ大阪・新世界の商店街を抜けて店に着くと、げたが山積みになったワゴンを並べる。ほっと一息つく間もなく、注文が入ったジャズアルバムの発送に取りかかる。欧州のピアノトリオを中心に扱うジャズレーベル「澤野工房」の代表、澤野由明さん(68)。100年以上続くげた屋の4代目当主でもある。 いわく「げたとジャズは似てる」。顧客との距離感が何よりも重要で、押しつけると客は離 げたとジャズあります 澤野工房代表、澤野由明さん