半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化 米中衝突 ルポ迫真 中国・台湾 3月16日更新 3月5日午前、台湾北部・桃園市。新型コロナウイルス対策で厳格な体制が敷かれた空港に、プライベートジェット機が滑り込んできた。降り立ったのは米パソコン大手HPの最高経営責任者(CEO)、エンリケ・ロレス。2週間の隔離義務を免除する特例を受けたお忍び訪問だった。 「供給を急いでいただきたい」。最低限の検査だけを済ませたロレスは半導体企業の幹部らと次々に会い、直談判を繰り返した。滞在はわずか数時間。半 半導体「台湾依存は危険だ」 米中対立で顕在化
バイデン政権の「中間層外交」、内外政策の融合なるか 米大統領選 バイデン政権 西村 博之 編集委員 Global Economics Trends 2月28日 バイデン米大統領が、「中間層のための外交」という異質の外交方針を打ち出した。過度な対外関与を見直し、市井の人々の利益を第一に考えながら内外政策の統合をめざすという。従来の対外政策が大企業などを潤す一方、一般の人々には十分な恩恵をもたらさず、経済格差を助長したとの批判が背後にある。だが大衆迎合的な響きはトランプ流の「米国第一」と重なる。政権が掲げる国際協調や人権重視との折り合いも気になる。そもそも バイデン政権の「中間層外交」、内外政策の融合なるか
米大手銀が中国シフト 成長余地大きく関係緊密 バイデン政権 北米 中国・台湾 2月26日更新 【ニューヨーク=宮本岳則】米大手金融機関が中国への傾斜を強めている。中国企業による資金調達やM&A(合併・買収)が活発で、米銀が得意とする投資銀行業務の成長余地が大きい。半導体や電池など重要部材の調達では中国依存を見直す動きがあるが、米銀は中国事業の拡大を急ぐ。中国政府やバイデン米政権の出方次第では、事業拡大が狙い通り進まない可能性がある。 米ゴールドマン・サックスは中国本土で働くスタッ 米大手銀が中国シフト 成長余地大きく関係緊密
EU、対中投資で価値観守れるか ダニ・ロドリック氏 大林 尚 グローバルオピニオン 2月4日 中国と欧州連合(EU)は2020年12月、投資協定を結ぶことで大筋合意した。EUは、文書で「中国の過去の協定で最も野心的な内容だ」と評価した。 投資協定は、EU企業の中国への参入制限を緩和する。同時に中国での労働者保護に関し、中国側は、強制労働を禁じる国際労働機関(ILO)の関連条約の批准に向け努力することに同意した。かたちの上では、欧州の産業界だけでなく、人権の勝利だ。 米国は大筋合意について EU、対中投資で価値観守れるか ダニ・ロドリック氏
混沌のアメリカ 国際協調、強権大国の厚い壁 バイデン政権 秋田 浩之 北米 本社コメンテーター コラム 1月23日 「バイデン政権は多国間協力を重視し、世界への関与を深めたいと思っている。だが、その通りに実行できるとは期待しないでほしい。国内の格差や分断を癒やすのに忙殺されてしまう」。米国でバイデン政権が発足する直前、同氏の側近は欧州の一部有識者らにひそかにこう伝え、理解を求めた。 世界を束ねる余力は米国にはない。そんな政権の内情を映すバイデン外交の指針が、「米国の中流層のための外交」だ。 大統領補佐官(国家 国際協調、遠い復活 強権大国の厚い壁
ロシア反体制派が身柄拘束 リスク承知で帰国強行 ヨーロッパ 1月18日 【モスクワ=石川陽平】毒殺未遂疑惑の渦中にあるロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が17日、療養先のドイツから帰国直後に司法当局により身柄を拘束された。拘束のリスクを知りながらも、プーチン政権による抑圧の「犠牲者」として支持を訴えるため、帰国を選んだとみられる。同氏の影響力を封じ込めたい政権には誤算となり、欧米の強い批判も招いている。 「私は恐れてはいない」。ナワリヌイ氏は17日夜、モ ロシア反体制派が身柄拘束 リスク承知で帰国強行
帰国のロシア反体制派指導者、空港で拘束 欧米が非難 ヨーロッパ 1月18日更新 【モスクワ=小川知世】ロシア当局が毒殺を図った疑いが持たれているロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏が17日、療養先のドイツから帰国した。当局は空港に到着直後に同氏を拘束した。プーチン政権は反政権運動への締め付けを強めており、欧米からはナワリヌイ氏の拘束に非難が相次いでいる。 ナワリヌイ氏はモスクワ郊外の空港で入国審査の際に連行された。当局は裁判所の判断が出るまで拘束すると説明した。同氏は到着後に 帰国のロシア反体制派指導者、空港で拘束 欧米が非難
キャンベル氏、バイデン新政権でアジア政策「調整官」に バイデン次期政権 北米 中国・台湾 1月14日更新 【ニューヨーク=吉田圭織】米コンサルティング会社のアジア・グループは13日、バイデン次期米大統領がホワイトハウスに新設する「インド太平洋調整官」のポストに同社の会長兼最高経営責任者(CEO)のカート・キャンベル元米国務次官補が起用されると発表した。中国との対立色が強まるなか、アジアの同盟国との関係強化を目指す次期政権の方針に沿った人事となりそうだ。 米紙ワシントン・ポストによると、キャンベル氏は キャンベル氏、バイデン新政権でアジア政策「調整官」に
中国に擦り寄るEUの危険 (FT) ギデオン・ラックマン FT FT commentators 1月8日 欧州連合(EU)のフォンデアライエン委員長は、就任に先立つ2019年11月、「地政学的な責任を果たす欧州委員会」を率いたいと抱負を語った。 しかし、EUが20年12月30日に中国と投資協定締結に向け大筋合意したことで、フォンデアライエン氏は地政学的に極めてまずいメッセージを世界に発して20年を終えることとなった。 中国はこの1年、香港の自由を奪い去り、新疆ウイグル自治区でのウイグル人弾圧を強め、 [FT]中国に擦り寄るEUの危険
米欧同盟裂く「離間の計」、習近平軍団が仕掛けた心理戦 米中衝突 貿易摩擦 習政権 バイデン次期政権 習政権ウオッチ 中沢 克二 北米 中国・台湾 編集委員 ヨーロッパ コラム 1月6日 2020年12月30日夜、ほぼ全ての中国国内メディアは、中国・欧州連合(EU)投資協定の交渉妥結の速報を数億の市民が手にするスマートフォンに向けて流し続けた。6年にわたる交渉の節目にテレビ画面に現れたのは国家主席の習近平(シー・ジンピン)、EU議長国であるドイツの首相、メルケル、そしてフランス大統領のマクロンらだ。新型コロナウイルス禍を象徴するオンライン首脳会議の光景である。 中国のネット上で目 米欧同盟裂く「離間の計」、習近平軍団が仕掛けた心理戦