春秋(7月2日) 春秋 7月2日 1953年から16年間にわたり、米連邦最高裁長官を務めたアール・ウォーレンは自身を指名したアイゼンハワー大統領の「期待」をことごとく裏切った。共和党の元カリフォルニア州知事で、戦時中は日系人の強制収容を推進した人だ。ところが就任してみると――。 ▼この長官の率いる法廷は人種隔離政策への違憲判決を次々に下し、公民権運動の高まりを後押しした。刑事被告人の権利を守る画期的な判断を示した。「1票の格差」 春秋(7月2日)
JFK暗殺 悲劇の「真相」めぐる論議今も 池上彰 コラム(ビジネス) 11月6日 いまアメリカ・テキサス州のダラスで、この原稿を書いています。 「大変、ケネディ大統領が殺されたって」 いまから54年前の1963年11月、私は母親の叫び声で叩(たた)き起こされました。 ■日米間初の衛星中継ニュースに この日、日米間で初の衛星通信による中継が行われることになっていました。当時はこれを「宇宙通信」と称しました。アメリカからどんな映像が送られてくるか、固唾を呑(の)んで待っていた日本の視 JFK暗殺 悲劇の「真相」めぐる論議今も
春秋 9月5日 ちょうど60年前の秋、米国の第14代連邦最高裁長官にアール・ウォーレンが就任した。ときの大統領はアイゼンハワーである。ウォーレンは保守的な人物だから冒険はしまい。そう信じて大統領は彼を指名したというが、意外なことに、その「期待」は大きくはずれる。 ▼人種差別や女性の権利などをめぐる裁判で、「ウォーレン・コート」は次々に画期的な判断を下したのだ。のちにアイクは「人選を間違えた」とぼやいていたと伝えら 春秋