今すぐできる花粉症対策 体質に合わせたケアで楽に

体質に合わせた生活ケアが効く
今や国民病ともいえる花粉症。日本気象協会によると、今年のスギ花粉は2月上旬に九州や四国地方から飛び始め、飛散量は例年並みの予測。花粉のピークの春を快適に乗り切るには、「日常生活にちょっと気を配ることが大事」と、東洋医学にも詳しい陣内耳鼻咽喉科クリニック院長の陣内賢さん。「添加物をなるべく摂らないナチュラルな食生活を心がけ、適度な運動で汗をかき、ストレスをためずに免疫力を上げましょう」
さらに「体質に合ったカラダの対策」も有効という。陣内さんによると、体質は大きく「ほてりタイプ」と「冷えタイプ」とに分かれる。「冷えを自覚している女性は、おおむね冷えタイプです。体が気温の変化に敏感で、花粉の飛散量がまだ少ない時期でも、早めに花粉症の症状が出やすい」
一方、最近増えているのが、ほてりタイプ。「仕事で頑張る女性などに多く、室内で微熱があるようなのぼせの症状を持つ。しかし足元のほうは冷えている状態。両者とも冷えないカラダを心がけるのが改善のヒント」。下のチェック項目を参考に、自分のタイプを知ろう。


王道のマスクもやっぱり有効だ。「万人に効く対策。飛散量の多い、晴れて暖かい日にはつけて外出するといい」。メントールや柑橘系の香りがする鼻抜けのいいマスクが続々登場するなど、進化している。
飲み薬も「眠くならない」「即効性」が常識に。「効きが早いから、症状が出てから飲み始めてもそう遅くはありません」。ただし、薬だけで治療しようとせず、「症状を緩和させる、体質に合わせたセルフケアも並行して行うと、より効果的です」
大別される2つのタイプで、花粉症の発症時期まで異なるとか。上のチェックで当てはまる数の多いほうが自分の体質に近いと考え、今すぐできる対策を心がけよう。
この人に聞きました

陣内耳鼻咽喉科クリニック 院長。日本耳鼻咽喉科学会専門医。西洋医学の診療を行うほか、漢方薬など多くの代替医療の経験を持つ。花粉症や耳鳴り、味覚障害などの疾患にも多数の治療実績がある。生活習慣について詳しく聞くなど、ていねいな診察をモットーにする。
[日経ウーマン 2016年3月号の記事を再構成]
健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
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