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20年首都圏マンション発売、前年比13%減 郊外は人気

新型コロナ
住建・不動産
環境エネ・素材
2021/1/25 17:02
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20年のマンション販売はコロナの影響が鮮明だった

20年のマンション販売はコロナの影響が鮮明だった

不動産経済研究所(東京・新宿)は25日、2020年の首都圏の新築マンション発売戸数が前年比12.8%減の2万7228戸だったと発表した。新型コロナウイルスの影響で営業を一時自粛したことなどが響いた。バブル崩壊後の1992年以来の3万戸割れとなったが、在宅勤務の普及に伴って郊外物件が人気を集める新たな動きもあった。コロナ下での「新しい生活様式」は今後も顧客動向に大きな影響を与える。

20年12月の発売戸数は前年同月比15.2%増の7362戸だった。20年夏以降に回復傾向だったマンション販売は11月に一服感も出つつあったが、12月は1億円を超える高額物件が人気を集めるなど再び活発となり、月単位では2年ぶりに7000戸を超えた。

新型コロナは20年のマンション販売を直撃した。4月の発売が686戸で5月に393戸と、1973年に調査を始めてからの単月での過去最少を更新し続けた。多くのモデルルームが営業を自粛し、同年の緊急事態宣言が解消された6月も苦戦が続いた。

関連企業の間では「リーマン・ショック後のように高額物件の買い控えが続く」との見方も出たが、実際には20年夏以降の販売は回復した。モデルルームが来場を制限したため、オンラインで物件を買い求める人も現れた。価格は高止まりが続き、20年の1戸当たり平均価格は90年以来の6千万円超えとなった。

在宅勤務の普及で郊外の物件も人気に(千葉県内の新築分譲マンションのイメージ)

在宅勤務の普及で郊外の物件も人気に(千葉県内の新築分譲マンションのイメージ)

住宅産業研究所(同)の関博計社長は「住まいの価値観が変わった年だった」と指摘する。最も鮮明な変化は郊外人気だ。これまでは都心部の駅に近く資産性の高いタワーマンションが人気を集めていたが、テレワークの頻度が増えた人を中心に、部屋数が多く価格面でも手が届きやすい郊外物件が注目を集めるようになった。

ただ、すべての郊外物件が消費者の支持を集めたわけではない。不動産経済研究所の松田忠司主任研究員によれば「駅から遠く利便性の悪い物件は、戸建てとの価格勝負に負けてしまうことも目立つ」。複数路線が使える駅からの徒歩圏にあるマンションや、再開発エリアの物件が人気だという。

不動産会社も郊外物件の好調を実感している。トータルブレイン(東京・港)が不動産各社に調査した20年1~11月のマンション販売状況では神奈川県や埼玉県、千葉県で「好調」の割合が4~5割に達する。杉原禎之副社長は「横ばいだった東京23区と比べ、郊外の販売は好転している」と話す。

郊外人気は21年も続くのか。カーディフ生命保険の調査によれば、半分以上テレワークする人に住宅購入の検討場所を郊外か都心か選んでもらうと、54%が郊外と答えた。一方で、テレワークが半分未満の人では「郊外派」が42%にとどまる。

不動産経済研究所は21年の首都圏の新築マンションの発売戸数を前年比17.5%増の3万2千戸と予想する。販売価格は駅に近い物件の用地取得費や施工費の上昇で高止まりする可能性が高い。新型コロナの収束時期が見通せない状況で、消費者が物件を厳しく見極める傾向は一段と強まりそうだ。特に郊外では、駅からの距離といった条件によって人気にかなりの差が付くことも考えられる。

(原欣宏、小田浩靖)

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