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コトラー教授セミナー、ウェブ開催 コロナ下の変化、必要性体現
奔流eビジネス(アジャイルメディア・ネットワークアンバサダー 徳力基彦氏)

コラム(ビジネス)
ネット・IT
2020/11/27付
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NIKKEI MJ

現代マーケティングの父として知られるフィリップ・コトラー教授が中心になって開催している「ワールドマーケティングサミット」が今年も開催された。といっても例年のようにコトラー教授が来日したわけではもちろんない。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、サミットもオンライン開催だった。

ワールドマーケティングサミットがオンラインで開催された

ワールドマーケティングサミットがオンラインで開催された

ただ興味深いのは、今年はオンラインという変化を逆手にとり、世界中の約80人のスピーカーが、世界100カ国以上の視聴者に向けて2日間同時に映像配信した。いわばセミナーの48時間マラソンへの挑戦だった。

従来セミナーと言えばリアルの会場に参加し、その場に来た講師の話を聞くというのが基本的なイメージだった。サミットも例外ではなく、コトラー教授がオンラインで登壇したことはあっても、基本的には来日した講師や日本企業の経営者がリアルの会場に集まった参加者に対して講演をするのが基本だった。

当然リアルの講演には同じ場所で同じ空気のもとに、生々しく話を聞けるというかけがえのないメリットがある。一方で、オンライン開催であれば世界中の人が同じ講演を聴くことができるという、リアル開催では不可能なメリットがあることを、サミットは証明したわけだ。

しかも、今回の講演内容はチケット購入者であれば、アーカイブを1カ月間視聴可能になっている。リアルのセミナーであれば、その瞬間聞き逃したら二度と聞けないのが普通だが、オンラインであれば何度も見返したり、分からなかったところだけ巻き戻して見ることも可能なわけだ。

コトラー教授はサミットの講演で、繰り返し「もし5年後も今のままのやり方で同じ事業をしているつもりなら、その企業は5年後には消えているだろう」とデジタル化や時代の変化に対応しようとしない経営者に警鐘を鳴らし続けていた。今回のサミット自体がコトラー教授の意思を反映するかのように、リアルでのセミナー開催が難しい状況を逆手にとり、世界を1つにつないだ新しいセミナーの形を見せてくれたのは、非常に印象的だった。

とくりき・もとひこ 名大法卒。NTTを経て06年アジャイルメディア・ネットワーク設立に参画、09年社長。19年7月からはアンバサダープログラムの啓発活動とnoteプロデューサーとしての活動に従事。

とくりき・もとひこ 名大法卒。NTTを経て06年アジャイルメディア・ネットワーク設立に参画、09年社長。19年7月からはアンバサダープログラムの啓発活動とnoteプロデューサーとしての活動に従事。

もちろん、今後すべての講演やプレゼンがオンラインになってしまうということもないだろう。筆者自身、通常のサミットであれば可能な、講師の講演後の直接の質問時間や、参加者同士の交流の場がないことには、一抹の寂しさを感じたし、これは各国の参加者も同じだったはずだ。

今回のサミットの講演の中で実は目立っていたのが、コトラー教授をはじめ多くの講師が「人間性」や「愛」の重要性を強調した点だった。

コロナ禍によりデジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性は明確になり、日本企業や日本政府のデジタル化の遅れが白日の下にさらされる結果になってしまっている。ただDXは従来のアナログで実施していたことを、単純にデジタル技術で置き換えることが本質ではない。

今回のサミットが見せてくれたように、デジタル技術を活用して、いかに企業や組織が提供していた商品やサービスを、より顧客や生活者にとって価値のあるものにしていくかが問われているのだ。

[日経MJ2020年11月27日付]

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