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有望IT・通信企業 続々と
欧米中国、新規投資で先行

2019/8/28付
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欧米や中国の企業はアフリカのIT(情報技術)関連やスタートアップのビジネスに照準を定めている。自国と比べてアフリカでは政府による規制が少なく、イノベーション(技術革新)を活用した起業やビジネスがしやすい利点がある。日本はこうした流れに乗り遅れており、28日から横浜で開く第7回アフリカ開発会議(TICAD)でも議論の焦点となる。

2018年6月、独フォルクスワーゲン(VW)は、ルワンダの首都キガリで配車サービスを開始した。全地球測位システム(GPS)で車の位置を管理。スマホアプリで目的地を設定すると、運転手が同社の最新車種で迎えに来てくれる。手軽さが人気を集めており、19年末までに10万人の利用者を目標に掲げる。

世界最大手の自動車メーカーであるVWの配車サービスの取り組みはアフリカを舞台としたITサービス投資の一例にすぎない。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、米国と中国の12~17年の対アフリカ新規投資は通信やITサービス分野の件数が最も多かった。

各国企業が注目するのは「リープフロッグ(カエル跳び)」と呼ばれる現象だ。後発のアフリカは固定電話が普及していないだけに、スマホが一気に広がり、銀行支店の整備を飛び越えて、モバイル金融が急成長するといった具合だ。欧米で教育を受けたアフリカの若者らが母国へ戻って、IT起業する動きも活発になっている。

南アフリカの情報企業ウィー・トラッカーの調査では、18年のアフリカのスタートアップの資金調達額は、7億2600万ドル(約770億円)と15年の約4倍に増えた。分野別では金融とITが融合するフィンテック(93件)、ヘルスケア(43件)などが目立つ。

オンライン上のショッピングモールを運営し「アフリカのアマゾン」といわれるジュミア(ナイジェリア)や、個人間の中古車販売システムを手がけるウィーバイカーズ(南ア)など、大規模な資金調達に成功した「ユニコーン(未上場の成長企業)」も誕生した。

モバイル起業が活発なケニアは米シリコンバレーをもじって「シリコンサバンナ」とも呼ばれる。産油国ナイジェリアでも「ヤバコンバレー」と呼ばれるスタートアップ集積地が生まれた。フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏が同地を訪れて支援を表明するなど、海外の起業家や財団が返済不要の資金を提供するプログラムも増えている。

日本勢は出遅れが否めない。12~17年までアフリカ新規事業への投資は、金属など資源分野に向かい、通信やIT分野はその3分の1の6億6千万ドルにすぎない。

ジェトロは今年、アフリカの注目スタートアップ100社を公表し、ビジネスチャンスを訴えた。経済産業省はアフリカのスタートアップなどを育成し、日本企業とマッチングを担う和製ファンドに費用の3分の2を補助する事業を始める。

コンサルティング会社アフリカビジネスパートナーズの梅本優香里代表は「自社の事業とシナジー(相乗効果)のあるスタートアップに投資すれば、アフリカ市場への足がかりをつくれる」と指摘する。

(佐藤遼太郎)

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