【ムンバイ=早川麗】インド大手財閥リライアンス・インダストリーズ(RIL)が22日発表した2020年10~12月期連結決算は純利益が1310億ルピー(約1860億円)と前年同期比13%増えた。新型コロナウイルスへの感染を警戒して国民が外出を抑える中、通信事業が契約者・データ利用量ともに増え全体をけん引した。小売業もネット通販の拡大などで採算が向上した。借入金の減少で利払いが減ったのも寄与した。
小売業は実店舗の一部閉鎖が続いた(8日、北部チャンディガル)=ロイター
売上高は1兆2845億ルピーと20%減った。新型コロナの影響で、売り上げ規模が最も大きい石油関連事業が30%の減収となった。人の移動が減り、公共交通や飛行機用の燃料需要が落ち込んだことなどが響いた。小売業もコロナ感染拡大を抑えるために休業を余儀なくされた店が、すべては再開できず減収となった。
好調が続いたのは通信事業だ。米グーグルやフェイスブックが出資したRILの通信子会社ジオ・プラットフォームズは前年同期比5%増収、16%増益だった。契約者数は12月末で4億1000万人を突破し、10~12月の3カ月に520万人増やした。1契約当たりの月間平均収入(ARPU)は18%増えた。動画・音楽などの試聴や在宅勤務でデータ利用が増えている。
減収だった小売業も、利益面ではプラスとなった。実店舗は一部閉鎖が続く一方、採算の良いネット経由での販売が増加。利益率の高い高級ブランドや宝飾品の販売が伸びた。
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