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米、Google支配にメス Appleとのトップ会談も問題視

2020/10/21 23:16 (2020/10/22 5:17更新)
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米司法省はグーグルの市場支配力が競争を阻害していると訴えた

米司法省はグーグルの市場支配力が競争を阻害していると訴えた

米司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで米グーグルを提訴した。両者の主張が真っ向から対立するなか、消費者が不利益を被っていることの証明や市場の範囲の画定が当面の焦点となる。米マイクロソフトへの提訴以来、約20年ぶりとなる巨大IT企業に対する米独禁当局による大型訴訟は、世界各地のデジタル時代の競争政策にも影響しそうだ。

「グーグルは米国でモバイル機器を通じたネット検索の約95%を占めている」。司法省は20日、訴状で指摘した。グーグルは2010年代前半にも米連邦取引委員会(FTC)の調査を受けたが、提訴には至らなかった。当時と大きく異なるのがスマホの普及だ。

米スマホ市場では約6割のシェアを米アップルが持つ。司法省はグーグルがアップルに年間最大120億ドル(約1兆3000億円)を支払い、インターネット検索サービスを標準としていることを問題視した。

司法省は訴状で、18年にアップルとグーグルの最高経営責任者(CEO)が会談し、検索エンジンの収益拡大策について話し合ったことを明らかにした。その会談の後に、アップル幹部職員がグーグル社員に「両社はあたかも一体であるかのようだ」などと記した文書を送ったことを不適切行為の一例に挙げた。

グーグルにとってはiPhoneなどアップル製品の利用者を自社の検索サービスに取り込めるメリットがあるが、検索サービスの競合企業にとっては成長の妨げに映る。こうした指摘を受けてグーグル幹部は20日、アップルとの契約は排他的ではないと説明した。

一方、司法省はグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマホでも、ホーム画面に同社の検索に使う入力欄を設けることを求めることなどが競争を妨げていると主張する。グーグルは「検索による対価でOSを無償提供し、スマホ価格を安くできる」(幹部)との立場だ。

両者の主張が食い違うなか、消費者が不利益を被っている証明と市場範囲の画定がカギとなる。

フロリダ大学のマーク・ジェイミソン教授はグーグルのサービスを消費者が毎日選んで使っており「不利益の証明は難しい」と指摘する。一方、FTCのウィリアム・コバシック元委員長は「被りそうな不利益を示すだけで十分」と説明する。

独占判定には市場をどうみるかもポイントだ。司法省は米国の「一般的な検索サービス」でグーグルが90%近いシェアを持っていると主張する一方、同社は商品検索での利用が多い米アマゾン・ドット・コムなど他社と競っているとする。

1998年に司法省などが米マイクロソフトを提訴した際は最終的な和解まで6年を要した。コバシック氏は今回も「司法省は訴訟が非常に厳しい道のりになると認識している」との見方を示し、最高裁までもつれ込む可能性に触れる。一方、複数の専門家は会社分割などの強硬策ではなく罰金や違法行為の是正措置を予想する。

マイクロソフトの訴訟では同社は会社分割を免れた。欧州連合(EU)の欧州委員会も2018年、グーグルによる製品やサービスの「抱き合わせ搭載」を違法と認定し、43億ユーロ(約5600億円)の制裁金を科した。グーグルは不服として裁判で争っている。

グーグルは欧州委の決定を受けて19年、アンドロイドを搭載したスマホの初期設定時に既定の検索サービスを選択できるようにして競合企業の参入余地を広げた。ただ、欧州の検索シェアは大きく変わらず、実効性確保が当局の課題といえる。

欧州では、企業のスピードに規制当局が追いつけないという問題も浮上した。米司法省幹部も20日、IT業界の変化の速さに言及した。短期間で有効な手立てを打つ枠組みづくりも焦点だ。

(シリコンバレー=奥平和行、ワシントン=鳳山太成)

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