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蓮沼執太が新作 26人でポップスの交響曲

文化往来
2020/9/30 5:29
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「起承転結がある、物語的な作品をつくりたかった」と語る蓮沼

「起承転結がある、物語的な作品をつくりたかった」と語る蓮沼

音楽家・作曲家の蓮沼執太が新作の配信アルバム「フルフォニー」を発表した。総勢26人の楽団を率い、現代的なハーモニーをつくり上げた。

「起承転結がある、物語的な作品をつくりたかった」と狙いを明かす。爽やかなリード曲に、4楽章からなる「交響曲」が続く。「各楽器がそれぞれの心拍数のビートで演奏する」第1楽章から始まり、変拍子にラップとボーカルが絡む「熱量が全開になった」第4楽章で締めくくる。

2010年に結成した16人編成の「蓮沼執太フィル」は「一人ずつ声をかけて集まったバンド的な編成」だった。「出来上がった音に異物を投入することで、フィルを前進させる出来事をつくりたかった」。新たに加わった10人のメンバーは、18年のライブのためにオーディションで選んだ。

メンバーはジャンルや楽器を問わずに募集した。マリンバとスティールパンが2人ずつ参加していたり、合奏には珍しい12弦ギターを取り入れたりと「全てが滑らかにつながるのではなく、水と油のように調和していないところがあるからこその力強さがある」。

6~10曲目は自ら手掛けた全曲のリミックスを配置する異色の構成だ。「わかりやすく言えばレコードのA面とB面。収録は去年だったが、今年のコロナ禍で接触が禁じられ、合奏とは何かが問われるなかでリミックスした」と振り返る。

「もともと(コンピューターの)打ち込み音楽を手掛けている自分にとって、合奏は異質な活動。メンバーの関係性によって、出てくる音も変化する。合奏を通して、音楽的にも人生的にも未知なものを発見できる」と音の探求は続く。

(北村光)

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