ルネサスエレクトロニクスは先進運転支援システム(ADAS)の独ルパエレクトロニクスと共同で、車載向けカメラシステムを開発したと発表した。部品やソフトウエアを一体で提供する。中国やインドなどの新興の自動車メーカーの需要を開拓する。
ルネサスとルパが共同開発した「EagleCAM」に搭載したルネサスの半導体チップは1秒間に3.7兆回の命令を処理できる人工知能(AI)の性能を持つ。自動運転のうち運転の責任を常に人が持つ「レベル2+」に対応し、自動ブレーキや前方衝突警告、車線維持の支援、交通標識認識などに必要な画像データを撮影する。
同システムは購入したメーカーがそのまま車載システムに組み込むことができる。システムをいちから開発する必要がなくなり、開発期間を短縮できる。モジュールを構成する部品やソフトウエアなど自社独自のものに入れ替えることもでき、独自機能によって他社と違いを出しやすくなる。
各国の脱炭素を掲げる政策を背景に、自動車の電気自動車(EV)シフトが広がっている。EVはガソリン車に比べ異業種からの参入がしやすいとされる。ルネサスは中国やインドなど新興市場での新規参入メーカーに新システムを売り込みたい考えだ。(広井洋一郎)
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