NTTグループと近畿大学は24日、高速通信規格「5G」の実験やスマートシティ(次世代都市)の研究で包括連携協定を結んだと発表した。5Gを活用した遠隔医療の支援やマグロ養殖を遠隔監視する実験をする。5Gなどの通信技術を実用化するノウハウを蓄積するほか、事業化も検討していく。
NTTとNTTドコモ、NTT西日本、NTTデータの4社と近畿大学で連携協定を結んだ。近大は6つのキャンパスをもち、約3万人の学生と職員が在籍する。夜間などは人がいなくなるため、近大を仮想の都市空間として活用し、NTTグループと共同で実験を重ねていく。
第1弾として、5Gを活用した遠隔医療支援の実証実験をする。近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)と、くしもと町立病院(和歌山県串本町)を5Gで通信し、高精細画像を送受信できるようにする。
養殖の遠隔監視の実験も2021年内に実施する。水中で映像を撮影できるドローンを活用。近畿大学水産研究所(和歌山県白浜町)で完全養殖しているクロマグロの映像をリアルタイムで担当者に伝送することで、遠隔で監視できるようにする。
ほかに、近畿大学の構内の通信環境を整備し、オンライン講義の環境を整える計画だ。NTTの渋谷直樹副社長は連携協定について「一過性の取り組みではなく、ビジネスにつなげていきたい」と力を込めた。今後、ドコモが整備する5Gのほか、ローカル5Gの活用も視野に入れ実験を進める。
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