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Microsoft、クラウドが屋台骨に 新領域はAmazon先行

ネット・IT
北米
2020/10/28 16:10
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マイクロソフトは7~9月期に初めて、クラウドの売り上げ構成比が4割を超えた

マイクロソフトは7~9月期に初めて、クラウドの売り上げ構成比が4割を超えた

米マイクロソフトにとって、クラウド事業が「屋台骨」の様相を強めている。27日に発表した2020年7~9月期決算で関連事業の売上高が150億ドル(約1兆5700億円)を超えた。売り上げ全体に占める比率は4割を上回り、企業のIT(情報技術)投資が細るなかで増収増益を支えた。ただ新領域の開拓では米アマゾン・ドット・コムの先行が目立つ。

■2本柱を強みに成長

「クラウドの力強さが継続した」。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は27日の会見で、7~9月期をこう振り返った。売上高は前年同期比12%増の371億5400万ドルと、市場の事前予想(357億ドル)を10億ドル以上上回った。独SAPが業績を下方修正した25日以降、企業向けIT各社の不振を懸念していた株式市場を一安心させた。

新型コロナウイルスの影響が長引き、企業の投資意欲は冷え込む傾向にある。米ガートナーによると、20年の世界のIT投資は19年比5、4%減の3兆6087億ドルとなる見通し。マイクロソフトが影響を回避できたのは、コロナ下で必需品となったクラウドが下支えしたからだ。

衛星通信を利用し、へき地でもクラウドにつながるデータセンターを運用できるようにする構想を10月中旬に発表した

衛星通信を利用し、へき地でもクラウドにつながるデータセンターを運用できるようにする構想を10月中旬に発表した

同社のクラウド事業はコンピューターの演算能力をインフラとして貸し出す「Azure(アジュール)」と、業務ソフトをネット経由で使うサービスが二本柱だ。例えば、職場の協業アプリの「Teams(チームズ)」は27日時点で1億1500万人が利用する。

「サービスで築いた顧客との関係をインフラの契約につなげるのがマイクロソフトの強み」と、米調査会社カナリスのブレイク・マレー氏は言う。同社によると16年のクラウドインフラのシェアはアマゾンが33%に対し、マイクロソフトは10%だった。それが20年上半期は32%と19%まで縮まった。7~9月もアジュールの売上高は前年同期比48%増えており、一段と差を縮めた可能性もある。

■新領域の開拓が課題に

とはいえ、新しい領域への目利き力はアマゾンに軍配が上がる。

10月中旬、マイクロソフトは宇宙関連の事業に進出すると表明した。具体的には米スペースXなどと提携し、衛星通信を活用することで「地球上のどこででもアジュールを利用できるようにする」(ナデラ氏)。外部から宇宙政策の専門家を採用する肝煎りのプロジェクトだ。

だが、アマゾンがクラウド事業で同様の構想を掲げたのは2年前の18年だった。20年6月には宇宙や衛星産業を専門とする部門も立ち上げている。米シナジーリサーチグループのジョン・ディンズデール氏はアマゾンの強みとして「顧客の声をもとにしたクラウドサービスの種類や領域の絶え間ない拡大」を挙げる。

これまでマイクロソフトは小売業などアマゾンの競争相手と組む「敵の敵は味方」の戦略でクラウド事業を伸ばしてきた。猛追には効果を発揮したが、あくまで2番手の戦略だ。クラウドが名実ともに企業の屋台骨となるなかで、新しい領域をいち早く開拓する力も一段と重要になりそうだ。

(シリコンバレー=佐藤浩実)

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