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リコー、RPA全社展開の軌跡「年間1万9000時間削減」

働き方改革
BP速報
2019/10/10 18:23
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日経 xTECH EXPO 2019で講演するリコーCEO室の浅香孝司室長(撮影:中村宏)

日経 xTECH EXPO 2019で講演するリコーCEO室の浅香孝司室長(撮影:中村宏)

日経クロステック

リコー CEO室の浅香孝司室長は9日、東京ビッグサイトで開催中の「日経 xTECH EXPO 2019」で講演し、定型作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を全社展開した軌跡を披露した。講演タイトルは「ボトムアップ活動の起爆剤とは 劇的な活動の拡大と進化を促す7つのポイント」である。

リコーが全社レベルでRPA導入に着手したのは1年半前の2018年春。きっかけは社内外から「リコーの課題抽出力や課題解決力が鈍っていると指摘を受けるようになった」(浅香室長)ことだったという。これを受けて、RPA導入を業務の可視化や改善活動につなげるプロジェクトが始動した。

浅香室長は「社内の改革活動は『誰のためか』『何のためか』という位置づけによって、参加する社員の心理や取り組み方が大きく変わる」と指摘した。リコーではRPA導入を単なる現場業務の自動化ではなく、「社員一人ひとりが業務プロセスを改善し続ける体質づくりの手段である」と位置付けた。

また「RPA導入は、あらゆる現場の困りごとを解決する活動だ」とも位置付け、適用分野も適用対象地域(国内・国外)も限定しないと決めた。「現場のかゆいところに手が届く活動にする」(浅香室長)という方針を明確にしたことで、事務部門のほか生産部門、設計開発部門などでRPAの活用が進んでいるという。

例えば設計開発部門では、製品試験の設定や試験データの処理などをするロボットを、現場社員が自ら開発している。「設計部門で大きな割合を占める付随業務の自動化が進み、本来業務に集中できるようになった」(浅香室長)。こうして現場の負担軽減や働き方改革につながるとの認識が定着したことが、リコーでのRPA普及の最初の起爆剤になったという。

19年9月時点の集計で、削減できた労働時間は年換算で1万9330時間に達したとする。19年9月時点で国内外のグループ30社、1074人がRPAの教育プログラムを受講し、126の業務プロセスでロボットが稼働している。

浅香室長は、RPA導入において経営層が積極的に関与することの重要性も指摘した。リコーでは18年度の経営基本方針から、RPA導入を「全員参加型の社内デジタル革命」と位置付け、山下良則社長が自ら社内に活動コンセプトやメッセージを発信した。これにより、海外法人からも自発的にRPA導入の動きが広まったという。

またRPA支援を目的に全社推進部門「CoE(センター・オブ・エクセレンス)」を設置。教育やノウハウ共有、ロボットを「野良化」させないための管理やルール化などを推進した。

例えば、RPAの教育に関しては、ロボットの開発だけではなく、現状の業務を客観的に把握できる観察力や課題抽出力、改善方法の提案能力などを引き上げるプログラムも用意した。RPAを自らの業務改善につなげてもらう狙いである。

ロボットの管理はリコー独自の運用支援ツールを開発し、このツールにロボットを登録するというルールを設けた。浅香室長は「ロボットを開発すると、その保守や運用で1人が恒常的に携わるくらい負荷がかかり、放置される『野良化』の恐れも高まる」と話す。運用支援ツールによって、現場の作業負荷を軽減し、登録をルール付けることでロボットの野良化を防いでいる。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 玄忠雄)

[日経 xTECH 2019年10月9日掲載]

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