メニューを閉じる
2023年3月31日(金)

コンテンツ制作・配信

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる業界をフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

中国GDP、実質2.9%成長に失速 10〜12月コロナで混乱
通年は3.0%、目標未達

中国ゼロコロナ
中国・台湾
2023/1/26 13:19
保存
共有
印刷
その他

ゼロコロナ規制の緩和後は都市部を中心に感染が急拡大し、経済活動が止まった(2022年12月19日、上海市)=ロイター

ゼロコロナ規制の緩和後は都市部を中心に感染が急拡大し、経済活動が止まった(2022年12月19日、上海市)=ロイター

【北京=川手伊織】中国国家統計局が17日発表した2022年10〜12月の国内総生産(GDP)は、物価の変動を調整した実質で前年同期比2.9%増えた。7〜9月の3.9%増から減速した。新型コロナウイルスの封じ込めを狙った「ゼロコロナ」規制が経済活動の足かせとなり、12月の緩和後は感染の急拡大で消費などが冷え込んだ。

同時に発表した22年通年の実質成長率は3.0%で、政府目標の「5.5%前後」を大幅に下回った。コロナ流行初期の20年(2.2%)を除けば、マイナス成長だった1976年以来の低水準となった。

22年10〜12月の前年同期比伸び率は、日本経済新聞社と日経QUICKニュースが調べた市場予想の平均(2.8%)をわずかに上回った。

季節要因をならした前期比は横ばいだった。生活実感に近い名目GDPは前年同期から3.5%拡大した。

GDPと同時に発表した他の統計からも景気の失速ぶりは見て取れる。

企業部門では、22年通年の工業生産は前年比3.6%増えた。1〜9月の前年同期比3.9%増から鈍化した。コロナ感染をめぐる混乱で国内需要が冷え込み、世界経済の減速懸念も強まり、自動車やパソコンの生産が不調だった。

工場の建設などを示す22年の固定資産投資は5.1%増だった。このうち政府が景気の下支え役と位置づけるインフラ投資は9.4%伸びたが、固定資産投資の伸びは1〜9月の5.9%増から縮まった。22年の不動産販売面積も24.3%の大幅減となった。

家計部門も伸び悩んだ。百貨店、スーパーの売り上げやインターネット販売を合計した社会消費品小売総額(小売売上高)は前年を0.2%下回った。マイナスは2年ぶり。1〜9月の前年同期比0.7%増から減少に転じた。外食や娯楽などサービス業の打撃が大きかった。

外需も成長を押し下げる要因となった。10〜12月の輸出入はともに前年同期比7%減で、2年半ぶりに減少した。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字も前年同期を7%下回った。

ゼロコロナ政策などで景気の低迷が長引き、雇用や所得の回復も勢いを欠く。22年の都市部の新規雇用は1206万人で前年比5%落ち込んだ。1人当たり名目可処分所得の伸びは5.0%で、1〜9月時点の5.3%から鈍った。

春割ですべての記事が読み放題

有料会員が2カ月無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

7061件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ

業界一覧

  • QUICK Money World