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「アジアの未来」、26~27日開催 分断危機下の役割議論

アジアの未来
2022/5/18 18:47
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日本経済新聞社は5月26、27日の両日、「分断された世界をつなぐ、アジアの新たな役割」をテーマに第27回国際交流会議「アジアの未来」を都内で開催します。

米中の覇権争いや脱炭素への取り組みといった課題に加え、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、世界的な分断の危機が強まっています。こうしたなかで、アジアが連携して担うべき新しい役割を、各界のリーダーが議論します。

会議ではシンガポールのリー・シェンロン首相、マレーシアのマハティール元首相らアジア太平洋の各国から政府首脳や閣僚、第一線の有識者、企業経営者らが参加します。主な登壇者を紹介します。

リー・シェンロン氏 シンガポール首相

建国の父で初代首相の故リー・クアンユーの長男。財務相、副首相などを務めた後、2004年に第3代首相に就任した。在任期間は20年近くに達し、東南アジアを代表する政治家の一人として、アジアの平和と安定に関わる国際問題について積極的に発言している。
2月のロシアによるウクライナ侵攻後、東南アジア諸国連合(ASEAN)(ASEAN)加盟国の中でいち早くロシアへの制裁に踏み切った。3月末には訪問先の米国でバイデン大統領と会談し「主権国家へのいわれのない軍事侵攻は容認できない」とロシア非難で足並みをそろえた。人口500万人強の小国のリーダーとして「力が正義」の価値観が世界に広がることに人一倍、危機感を募らせる。
クーデターで全権を掌握したミャンマー国軍に対しても、暴力の即時停止などASEANで合意した5項目の迅速な履行を求め続けている。
米中の激しい覇権争いが続く中で、アジア太平洋地域での自由貿易圏の維持・拡大に力を入れる。ニュージーランドやチリとDEPAと呼ばれるデジタル経済の先進的なルールを規定する協定を結んだほか、22年は環太平洋経済連携協定(TPP)の議長国として英国の加盟承認に向けた調整にあたる。
新型コロナウイルス危機では、節目の局面でテレビ演説し、国民に厳しい行動規制への理解やワクチン接種の重要性を直接訴えた。温厚な人柄で、強い指導力で知られた父とは異なる統治を実践してきた。今月14日にはローレンス・ウォン財務相が後継者になると明かし、バトンタッチの時期を模索する。70歳。
マハティール・ビン・モハマド氏 マレーシア元首相

1981年から22年間にわたってマレーシアの首相を務め、発展途上国から中所得国への脱皮をけん引した。その後一時、政治の第一線から退いていたが、2018年の総選挙に野党連合の首相候補として立候補し、初の政権交代を実現。2度目の首相を20年まで務めた東南アジアを代表する政治家だ。
最初の首相在任時には日本をモデルとする「ルック・イースト政策」を打ち出し、日本人の勤勉さや仕事に対する倫理観をマレーシアに根付かせようとした。国民車メーカー、プロトンを設立するなど自国産業の育成にも努めた。1997年に起きたアジア通貨危機の際は固定相場制の導入など独自の市場規制を実施し、乗り越えた。
18年に92歳で首相に復帰すると、ナジブ前政権の汚職の追及や財政再建に力を入れたものの、与党連合内の内紛で2年弱で辞任に追い込まれた。
西洋優位の思想とは一線を画し、アジア独自の価値観の醸成を訴えてきた。「アジアの未来」の常連で、昨年オンラインで参加した際は「米中は覇権を争うのではなく、世界全体の利益を考えながら行動すべきだ」と訴えた。台湾問題については「台湾を一つの中国の一部とみなしつつ、特区のように一定の独立性を与えるのがよい」と指摘した。
中国と貿易・経済面で連携する重要性を認める一方で、南シナ海の軍事拠点化を批判する。長年の政治活動で確立した平和主義の信念は揺るがない。21年12月以降、3度にわたって入院し容体が一時懸念されたが、今は退院し、再び活発な言論活動を展開している。96歳。
プラユット・チャンオーチャー氏 タイ首相

民政復帰に向けて2019年に実施した下院総選挙後、保守政党の支持を受けて首相に就いた。任期が終盤にさしかかってきた22年は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)議長の大役を務める。新型コロナウイルス禍からの経済回復を目指し、貿易・投資の活性化や国境を越えた移動の再開を推進する。
東北部のナコンラチャシマで生まれ、父親と同じ職業軍人の道に進んだ。陸軍の精鋭部隊である王妃親衛隊に配属された後、昇進を重ねて最高実力者である陸軍司令官まで上りつめた。治安維持や危機対応を得意とするが、目下の最重要課題は経済の再建となる。
APECのテーマとして「オープン、コネクト、バランス(開放、連結、均衡)」を掲げた。タイは観光業が国内総生産(GDP)に占める比重が大きく、率先して外国人旅行客の受け入れに動いている。11月に予定する首脳会議は対面方式での開催を目指している。
肝煎りの重要政策である「BCG(バイオ・循環型・グリーン)経済モデル」についてもアピールを狙う。タイが豊富に有する生物資源や自然エネルギーを生かし、新たな産業を生み出す国家戦略だ。「持続可能でバランスの取れた時代へ推し進める」と意気込む。
内政では国民融和が課題となる。14年に政情混乱を収める名目でクーデターを主導した。19年の総選挙後も「事実上の軍政継続」との指摘がつきまとうほか、政権退陣を求めるデモ隊を強制排除して批判を浴びた。
タイでは下院任期満了の23年3月までに総選挙の実施が見込まれており、再び国民の審判を仰ぐことになる。68歳。
フン・セン氏 カンボジア首相

中部コンポンチャム州で生まれた。首相在任期間は37年を超え、選挙で選ばれた国の指導者としては東南アジアで最も長い。近年は外交や経済面で中国との関係を重視することで投資を呼び込み、内政の安定につなげている。
若いときにポル・ポト派(クメール・ルージュ)の下級部隊指揮官だったが、同派の過激思想などに不信感を抱き、隣国のベトナムに逃れた。1979年にベトナムによるカンボジア侵攻でポル・ポト政権が崩壊。新たに発足したヘン・サムリン政権で外相に就くなどして頭角を現した。
85年に首相に選出され、93年の国連主導の総選挙以降もカンボジアの指導者であり続けている。2018年の下院選ではフン・セン氏が率いる与党のカンボジア人民党が全議席を独占した。欧州連合(EU)は同氏による野党弾圧を批判し、経済制裁を科している。
フン・セン政権は後ろ盾の中国との関係を強化することで、中国の広域経済圏構想「一帯一路」を通じたインフラ投資を積極的に受け入れている。新型コロナウイルスへの対応では中国製ワクチンを積極的に調達し、早い段階で高い接種率を実現した。
カンボジアは今年、輪番制の東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を務める。21年にクーデターが起きて国軍と民主派の対立が続くミャンマー問題を巡っては、内戦で疲弊した自国の経験から、対話による事態打開を模索する。昨年末には長男のフン・マネット陸軍司令官を将来の首相候補に指名し、選挙を通じた「世襲」のタイミングを探る。71歳。
ゴタバヤ・ラジャパクサ氏 スリランカ大統領

政治家一家の出身だ。父はスリランカ自由党創設メンバーとして活動した。兄のマヒンダ氏は2005~15年に大統領に就き、現在は首相を務める。弟のバシル氏も直近まで財務相を務めるなど、一族で政界に大きな影響力を及ぼしてきた。
国会議員としての政治経験はない。1970年代に陸軍に入隊し、内戦が勃発した同国での作戦に従事。90年代には渡米してIT(情報技術)関連の業務に関わった。
その後、マヒンダ氏が大統領に就任した05年に米国から帰国。国防次官として政権を支えた。連続爆破テロが発生した19年に治安強化を訴えて大統領に当選した。
喫緊の課題は経済危機への対応だ。慢性的な経常赤字に直面するなか、新型コロナウイルスの感染拡大とロシアのウクライナ侵攻が重なり、物価上昇などから政権への抗議活動が広がる。国債の償還期限が迫り、国際社会からの支援を得られるかも焦点だ。72歳。
トンルン・シスリット氏 ラオス国家主席

1945年にラオス北部のフアパン県に生まれる。旧ソ連に留学し、国際関係史の博士号を取得した。ビエンチャン大教授、労働社会福祉相などを経て、2016年に首相に就任。21年3月に国家主席に選出された。
国内外の投資促進や開発計画の策定などを主導してきた。社会主義国であるラオスでは経済開放の推進派として知られ、後発発展途上国(LDC)からの早期脱却を目指している。
21年12月には首都ビエンチャンと中国を結ぶ高速鉄道が開通した。内陸国であるラオスの物流の発展が期待されている。一方でラオス側の事業費の大半は中国の投融資でまかなわれている。返済が滞れば中国に重要インフラなどの権益を渡す「債務のワナ」に陥ることが懸念される。
対中依存を抑えつつ、新型コロナウイルス下で停滞した経済をいかに立て直すことができるか。経済通としての手腕が試される。
スブラマニヤム・ジャイシャンカル氏 インド外相

2015年から3年間、モディ政権下で外務次官を務めた後、インド最大財閥タタ・グループに転じたが、19年にモディ首相に呼び戻され外相に就いた。米中で大使を歴任し両国に太いパイプを持つ。日本やロシアでの駐在経験もあり、妻は日本人。
インドの伝統的な「等距離外交」を修正し、対中警戒に軸足を移したモディ外交において中心的な役割を担う。対中包囲網の一角として日米豪印の4カ国が連携する「Quad(クアッド)」への参画も推進。日米豪印は20年3月に初めてオンラインで首脳会談を開いたが、各国との細かい調整に重要な役割を果たしたとされる。
インドは冷戦期以来、ロシアと密接な軍事関係を築き、大量の武器を調達してきた。ロシアのウクライナ侵攻を巡り、インドは中立的な立場を保つ。米欧日が対ロ制裁で協調を呼びかけるなか、どんな外交手腕を振るうかが注目されている。
ファム・ビン・ミン氏 ベトナム筆頭副首相

北部ナムディン省出身。最高指導者のベトナム共産党書記長であるグエン・フー・チョン氏の下でバランス外交を支える。2011年から外相を務め13年からは副首相を兼務した。21年には外相のポストを譲ったが、筆頭副首相として外交全般を取り仕切る。
ベトナムの外交大学(現ベトナム外交学院)に入学し、1981年に外務省に入省。99~2003年には在米ベトナム大使館などで要職を務めた。16年にベトナム共産党で内政や外交の重要事項を決定する最高指導部の政治局員に選出された。
米国とは防衛関係を強化し距離を縮める一方、同じ共産党一党支配の中国とも関係を維持する。ベトナムはウクライナに侵攻したロシアと関係が深く、今年3月の国連総会ではロシアへの非難決議で棄権に回った。国際情勢が緊迫し、ベトナムの立ち位置が問われるなかで外交手腕が試されている。63歳。

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