トウモロコシや大豆などの穀物は、食品原料や家畜の飼料として欠かせない商品です。農家や食品会社は日々穀物の売り買いをしますが、その際参考にするのが先物取引の価格です。先物取引には金融機関なども参加し、穀物は株式のような投資対象にもなっています。穀物相場の決まり方についてポイントを解説します。
先物取引とは将来の価格を予想して売買する取引です。穀物の場合、種をまいて収穫するまでに時間差があります。将来の価格がわかれば、農家が作付面積などを決めるのに役立ちます。一方、食品会社などは将来の調達価格を予想することができます。
先物取引は必ずしも実物を売買する必要はありません。商品の決済期限までに反対売買をして取引を解消することができます。このため、実物を扱う農家や食品会社の他に、金融機関などの投資家が取引に参加しています。
穀物取引の中心になっているのは、米国シカゴにあるシカゴ商品取引所です。米国はトウモロコシの世界最大の生産国で、大豆や小麦の主要な輸出国です。米中西部は「コーンベルト」と呼ばれる穀物産地が広がっており、距離的に近いシカゴに先物取引所ができました。米国以外にも穀物産地はありますが、取引量が多いことからシカゴ先物取引が世界中の取引の指標として重視されています。
個人も商品ファンドなどを通して穀物に投資することは可能です。日本の商品先物取引所にも上場しており、商品先物会社などに口座を開いて内外の商品を直接売買することもできます。
ただし、商品先物は大きな損失を生む可能性がある非常にリスクが高い投資商品です。商品ファンドも基本的に元本は保証されません。専門的な知識が不可欠です。
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