新型コロナウイルス感染拡大による自動車の減産や建設工事の休止で、アルミ材需要が落ち込んだ(神戸製鋼所の工場)
日本アルミニウム協会(東京・中央)は27日、2020年のアルミ圧延品(板・押し出し類の合計)出荷量が前年比9.7%減の172万2319トンだったと発表した。3年連続の減少となる。出荷量が171万5841万トンだった1986年以来、34年ぶりの低水準となった。新型コロナウイルス感染拡大による自動車の減産や建設工事の休止で、アルミ材需要が大きく落ち込んだ。
年間で200万トンを下回るのは3年連続。リーマン・ショック直後の2009年(174万3137トン)よりも下回った。
板類は8.3%減の104万8057トンだった。このうち主要品目の缶材は4%減の39万4950トンだった。外出自粛やテレワークの拡大で、コンビニや自動販売機での販売が不調だった。自動車向けは14.8%減の16万5155トンで、7年ぶりにマイナスに転じた。20年の緊急事態宣言を受けた自動車メーカーによる生産の一時停止が響いた。
押し出し品は11.8%減の67万4262トンで、3年連続のマイナスと振るわなかった。建設向けは住宅着工戸数の減少やコロナによる建設工事の停滞が響き、11.3%減の41万3678トンとなった。自動車向けは自動車生産の減少の影響を受けた。13.1%減の11万9606トンだった。
20年12月のアルミ圧延品出荷量は、前年同月比0.1%減の14万7073トン。17カ月連続の減少で、20年はすべての月で前年割れとなった。
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