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セイコーエプソン、プリンターヘッドの外販拡大

スタートアップ
エレクトロニクス
2019/11/14 19:18
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セイコーエプソンはプリンターヘッドの外販を拡大する。スタートアップ企業のエレファンテック(東京・中央)との提携をテコに、電子機器などに使うプリント基板製造などに活用範囲を広げる。エプソンは中期経営計画でヘッドの外販などによる「インクジェットイノベーション」を掲げる。今回の提携は今後の同社の方向性を示す代表例ともなりそうだ。

エレファンテックの本社にはエプソンのR&D用インクジェット装置も設置する(東京・中央)

スマホなどに使われるフレキシブル基板の需要は拡大している

エプソンやエレファンテック、三井化学などが14日に共同で会見し、今後の事業方針などを説明した。エレファンテックはエプソン、三井化学のほか住友商事など9社に対して第三者割当増資を実施し、計18億円を調達。約8億円を投じて量産工場を建設する計画だ。

エレファンテックは東京大学発のスタートアップ企業で、2014年の設立。電子機器などの回路形成や配線などを担うプリント基板のうち、曲がるタイプの「フレキシブル基板」の製造で独自技術を持つ。

一般的なプリント基板は基材に銅を張り付け、エッチング技術で不要な部分を落として回路を形成する。製造工程が多く、大量の廃液や廃水も発生する。一方、エレファンテックはインクジェットプリンターと同じく、樹脂フィルムに導電性のある銀ナノインクで回路を印刷。その上に銅メッキを施す。

必要な部分にだけ配線を形成できるため製造工程が短くなり、廃材や廃水も減る。エレファンテックの清水信哉社長は「製造コストは従来の半分から3分の1にできるうえ、環境負荷の低減にもつながる」とメリットを強調する。

すでに電子機器などの大手メーカーから引き合いがあるといい、三井化学の名古屋工場(名古屋市)にフレキシブル基板の量産工場を整備する。来年9月の稼働を目指しており、最大で月5万平方メートルを生産できる体制を整える。

エプソンは量産工場の稼働に向けてヘッドを供給するほか、ヘッドの駆動方法など技術面でも協力する。さらに、エレファンテックの本社工場にエプソンが開発したR&D用のインクジェット装置も設置。今回の提携先以外の外部企業などが自社の素材を使った実験など行うことで、オープンイノベーションを広げたい考えだ。

エプソンは21年度までの中計に掲げた「インクジェットイノベーション」の重点施策として、ヘッドの外販とオープンイノベーションによる新たなビジネスの拡大を打ち出した。

中核となる技術がエレファンテックにも供給する「プレシジョンコア」だ。高い耐久性と画質を特徴としており、昨年には長野県塩尻市の広丘事業所に新たな開発・生産拠点も建設して供給体制を整備した。

エレファンテックは会見で、将来的には世界的に市場規模の大きい自動車のワイヤーハーネス(組み配線)にも、今回と同様の印刷技術を活用したいという考えを示した。エプソンはこの分野でも技術面などで協力していく考えだ。

エプソンの小川恭範取締役常務執行役員は今回のような提携を通じて「インクジェットで世の中を変えるという考え方にそって可能性を広げていきたい」と期待する。

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