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塗膜なし「恒久はっ水」 長瀬産業、東北大など世界初

2019/10/7 18:18
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化学品商社大手の長瀬産業と東北大学などは7日、ガラスやシリコンの表面が塗料なしでも水滴をはじくようになる加工技術を確立したと発表した。特殊なタンパク質「フェリチン」とナノレベルの超微細加工技術を組み合わせ、従来のコーティング膜よりも恒久的に水をはじくことができるという。同社によると世界初の技術で、8月に国際特許を出願した。自動運転用のカメラ、センサーに最適とみており、2020年にも受託加工などで商用化する計画だ。

技術開発には長瀬産業の研究拠点「ナガセR&Dセンター」も貢献した(神戸市)

東北大学の材料科学高等研究所や微細加工装置のリソテックジャパン(埼玉県川口市)、SPPテクノロジーズ(東京・千代田)などと共同研究した。ガラスなどの表面に8~10ナノ(ナノは10億分の1)メートルの柱を削り出し、水との接触面積を減らすことによって水をはじく力を強めた。フェリチンを使うことで超微細な加工が可能になった。水滴をはじくはすの葉っぱからヒントを得た。

ガラスのはっ水性を高めるために必要な塗膜が不要で、センサーやカメラなど精度が求められる機器の性能を落とさずに使うことができる。表面をこすったりしなければほぼ永続的にガラス面が水をはじき続ける。車の自動運転用センサーやスマートフォン用カメラなど多様な用途での需要を見込む。今後はプラスチックや金属への応用も検討する。

フェリチンはタンパク質の一種で、内部に酸化鉄を含む。素材表面に塗った上で熱で処理すると、ガラス面に酸化鉄だけが残る。その後、特殊なビームで素材の表面を加工すると、酸化鉄が残った部分以外が削れる。ナノサイズで表面の形を自在にコントロールし、目に見えないような小さな突起を均一に並べることで水をはじくことができるようになるという。

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