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日揮、廃プラのガス化プラントで稼ぐ

コラム(ビジネス)
環境エネ・素材
2020/10/26 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

廃プラをガス化するプラントの建設を進める(昭和電工川崎事業所)

廃プラをガス化するプラントの建設を進める(昭和電工川崎事業所)

日揮ホールディングス(HD)が環境関連事業の拡大を急いでいる。10月、廃プラスチックをガスにリサイクルする技術のライセンス契約を宇部興産などと締結したほか、昨年設立した「サステナビリティ協創部」の人員も拡充する。新型コロナウイルスの影響で大規模な案件受注が難しくなるなか、環境事業を新たな収益源に育てたい考えだ。

日揮HD傘下の日揮グローバルは10月、宇部興産、昭和電工、荏原環境プラントの3社と廃プラをガス化するプラントの設計・調達・建設に関するリサイクル技術のライセンス契約を締結した。

宇部興産などが持つのは、細かく破砕した廃プラを、少ない酸素量のなかで不完全燃焼させ合成ガスを生成する「EUPプロセス」と呼ばれる技術だ。出来上がった合成ガスは、アンモニアやエチレンなどの基礎化学品に加工すればプラスチックやゴム製品として再利用できる。

プラントは低温のガス化炉と高温のガス化炉の2つで構成されており、仮に2セット設置した場合には年間7万トンの廃プラを処理することができる。金額はプラントの規模や建設する地域によって異なるが、400~500億円程度だという。

日揮HDは今後、石油や化学メーカーなどにプラントを売り込む方針だ。ただプラントを建設するだけでなく、原料となる廃プラを安定して確保できるよう、廃プラの処理業者も手配する。またリサイクルした最終製品の販売先探しも必要に応じて支援する。

■環境専門部署を増強

日揮HDでは19年10月にサステナビリティ協創部を設立。廃プラのガス化のほか、二酸化炭素(CO2)の分離・回収や水素の生成といった環境関連技術の開発と事業化に取り組んでいる。

設立当初の人員は10人ほどだったが、20年9月に組織を改編し50人まで増えた。今後もデジタル・トランスフォーメーション(DX)分野を担う人材など20人程度を増やす。環境関連事業の足元の売り上げは年間数百億円だが、サステナビリティ協創部を中心に事業を拡大し、30年には2千億円まで増やしたい考えだ。秋鹿正敬常務執行役員は「既に出来上がっているものではなく未成熟な技術を見つけて事業化していく」と語る。

プラント業界は新型コロナの影響で設備投資の削減や最終投資決定を延期する客先が増え、受注減に苦しんでいる。日揮HDも、受注していたモザンビークの液化天然ガス(LNG)プロジェクトの最終投資決定を客先の米エクソンモービルが延期するなど影響を受けている。こうした状況下でプラント各社には通常のプラントのEPC(設計・調達・建設)業務以外の収益源確保が求められそうだ。

(企業報道部 坂本佳乃子)

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