メニューを閉じる
2021年4月20日(火)

バイオ・医薬品関連

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる業界をフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

ワクチン接種へ高齢者400人訓練 問診などで密、課題に
大阪・羽曳野市

新型コロナ
関西
大阪
社会・くらし
2021/2/27 17:36 (2021/2/27 20:40更新)
保存
共有
印刷
その他

新型コロナウイルスワクチンの高齢者接種に向け、大阪府羽曳野市は27日、市内のスポーツ施設で集団接種を想定したシミュレーションを実施した。医師や看護師、市職員ら運営スタッフ計100人に加え、市内の高齢者約400人が参加した大型訓練。予診から接種、経過観察まで本番さながらに行ったが、問診や接種で人の流れが滞り「密」が生まれるなど、課題も浮き彫りになった。

スポーツ施設で行われた高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種の訓練(27日、大阪府羽曳野市)

スポーツ施設で行われた高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種の訓練(27日、大阪府羽曳野市)

会場は同市の集団接種会場となる「羽曳野市立総合スポーツセンター」。サブアリーナに受付と予診エリア、メインアリーナに問診、接種や経過観察エリアを設け、動線は一方通行とした。市は人口約11万人のうち約2万8千人の高齢者が接種希望と推定。1時間300人、1日2千人の接種スピードを想定して体制を組む。問診担当の医師5人、接種や経過観察などを担当する看護師18人を配置するなど「かなりの規模の集団接種だ」(市担当者)。

市が訓練で実際に大勢の高齢者を参加させたのは、スムーズに接種できるか本番同様の条件で確認するため。ただ会場内の随所にアルコール消毒液や空気循環器を設置するなど感染症対策を徹底。基礎疾患があるなど感染リスクが拭えない人には参加しないよう呼び掛け、訓練の環境を整えた。

午後2時、訓練前から入場口に大勢の市民が列をなした。同市の訓練の特徴は、予診票で発熱やアレルギー情報をチェックし、正常に接種に臨める人と不安を抱える人のルートを振り分ける「看護トリアージ」を行うことだ。山入端創市長も「1日2千人打つためのスムーズな接種に向け、肝となる」と強調する。

訓練では「正常ルート」はスムーズに医師の診察までたどり着いたが、「要相談ルート」は看護師が薬の服用状況の確認や副作用を一人一人説明するなどし、長い列ができる場面も。スタッフに「密になっとるやないか」とこぼす人もいた。医師の診察でも同様の現象が起き「ここが人流が滞るポイントかもしれない」と男性医師は口にした。

同市では接種を看護師が担当。18のブースを複数の看護師がせわしなく巡回し、待機する高齢者に接種。「こんなに上げないとあかんのか」。多くの高齢者が接種部位の上腕まで服をまくり上げられず、看護師が手伝った。服の着脱にも時間がかかる人が目立ち、スムーズとは言えない様子だった。

「一つ一つの待ち時間が長く感じた」と話すのは大谷幸子さん(73)。「会場案内のスタッフが多く戸惑うことはなかったが、人が集まり過ぎで、感染症対策に少し不安を覚えた」

森本春美さん(72)は「2つのアリーナを使うことで、密にならぬよう気をつけていると思った」と語ったが、体が不自由な人は移動が大変だったようだ。つえを使う無職男性(82)は入場から経過観察所まで25分を要した。「もう少し狭いスペースの方がありがたいが……」。午後4時前、予定通り全参加者が会場を後にした。同市の寺元麻子・新型コロナウイルスワクチン接種推進室長は「大枠では目標達成できた」と総括した。

同市は4~5月の2カ月間で高齢者接種を終了する計画だったが、ワクチン供給量が不透明なため、集団接種の開始は5月にずれ込む見通しだという。寺元室長は「混雑がみられる場所もあったが、しっかり検証してマニュアルを作り、万全の状態で本番を迎えたい」と決意を語った。

(大元裕行)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

15283件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ

業界一覧

  • QUICK Money World