端材などから再生した紙を細く裁断して、糸状にする
日清紡ホールディングス(HD)傘下のニッシントーア・岩尾やネスレ日本、備後撚糸(広島県福山市)、神戸市役所など14の企業や団体は、廃材や食品残さなどのリサイクル率向上へ一般社団法人「アップサイクル」を立ち上げた。再生素材は回収や加工、販売などサプライチェーンが長いため企業間の連携が不可欠だ。まずは回収した紙容器などから再生した糸を使った製品を4〜5月ごろに発売する。
立ち上げ後のプロジェクト第1弾として、「紙糸」を使った製品の発売を目指す。紙糸は細く裁断した紙をねじりあわせる撚糸(ねんし)工程を経て完成する。紙糸で織った布は軽く、柔らかい手触りで衣類などに向いているという。
ネスレ日本が回収した紙製のコーヒー豆容器や、神戸市の六甲山などで出た間伐材から紙を作った後、備後撚糸が紙糸に加工する。まずは4〜5月をめどに参画企業間でのコラボ製品の発表を目指し、その後は外部のアパレル企業と連携した製品の発売も計画する。
2022年2月には、ニッシントーア・岩尾とネスレ日本が紙製のコーヒー豆容器とコーヒーを抽出した後に出る残さを活用した衣類を、ネスレ日本直営の店舗「ネスカフェ」の制服に使用する取り組みを始めていた。連携先を増やすことで、紙糸の生産効率化や紙糸以外のアップサイクル素材の生産を広げる。
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