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不適切な飲酒の撲滅
アサヒグループホールディングス、社会に価値創る酒であれ

SDGs未来面
2022/9/29 2:00
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徒然草にある「酒は百薬の長」。お酒の好きな人にはありがたい言葉だが、その後にこう続いている。「よろずの病は酒よりこそ起これ」。飲み過ぎることへの戒めだ。節度ある飲酒こそが、人生を楽しく豊かにしてくれて、酒と文化の組み合わせもしっくりくる。では、どうすれば酒が今まで以上に社会に価値を創出できる役割を担うことができるのか。「もっと飲め」から「もっと楽しく、おいしく飲もう」への行動変容に違いない。

9月に英国で開かれた「One Young World」の会場に設けられたアサヒグループHDの「責任ある飲酒」を語り合うブース

9月に英国で開かれた「One Young World」の会場に設けられたアサヒグループHDの「責任ある飲酒」を語り合うブース

9月上旬、勝木敦志社長は世界の起業家、企業の若手リーダーなどが集まるイベント「One Young World(ワン・ヤング・ワールド)」で基調講演をするために英国、マンチェンスターにいた。ここ数年の積極的なM&A(合併・買収)により世界有数の酒類・飲料メーカーとなったアサヒグループだけに、若きリーダーに対してグローバル企業の在り方について語りかけると思いきや、勝木社長が丁寧に話したのは「Responsible Drinking(責任ある飲酒)」についての覚悟だった。

長い歴史の中で酒類は世界中で多様に発展を続け、生活に溶け込み、さまざまな酒文化を醸成してきた。家族や友人と一緒に食べたり飲んだりすることで信頼関係が深まり、地域社会ともつながることができた。だが、不適切な飲酒によって信頼も健康も損なうのも事実。生産性にも悪影響を及ぼす。不幸にならない社会を実現させるためにアサヒグループなど酒類メーカーは大きな責任を負う。

東京都渋谷区に6月に開店したお酒を「飲まない/飲めない」人も楽しめるバー
『SUMADORI-BAR SHIBUYA』 

東京都渋谷区に6月に開店したお酒を「飲まない/飲めない」人も楽しめるバー
『SUMADORI-BAR SHIBUYA』 

自社の取り組みをより加速させるために勝木社長は、持続的な社会の実現にふさわしい節度ある飲酒に理解を示す若い世代の創造力と伝播(ぱ)力に期待を寄せる。既に社会的な影響を持つ若きリーダーと責任ある飲酒の推進について一緒に考え、彼らにResponsible Drinking Ambassadors(責任ある飲酒の伝道者)になってもらいたいからだった。

欧州で発売したノンアルコールビール「PERONI Nastro Azzurro 0.0%」

欧州で発売したノンアルコールビール「PERONI Nastro Azzurro 0.0%」

勝木社長はスピーチをこう結んだ。「もう皆さんは、共通の目的と価値観ですでにつながっているのです。だから、ここにいるのです。各国が争うとき、君たちは協力する。他の人が話を聞かないときは君たちは理解しようとする。あなた方は、人類共通の課題を理解しています。分断されるより、団結する方がより大きな力を発揮することを理解しているのです」。それがグローバル経営に繫がるのは間違いない。

(編集委員 田中陽)

アサヒグループホールディングス・勝木敦志社長 不適切な飲酒に責任ある対応


アサヒグループホールディングス 勝木敦志社長

アサヒグループホールディングス 勝木敦志社長

酒類飲料を事業の中核に据えるアサヒグループホールディングスは世界的な課題の不適切飲酒の撲滅に向けて行動に移しています。アサヒビールは2020年に「スマートドリンキング宣言」を行い、25年までにアルコール度数3.5%以下の商品構成比を20%(21年は約9%)にします。国内の缶製品のアルコールのグラム表示をほぼ終えたほか、SNS(交流サイト)では未成年が酒類の広告と接触しないようにしました。5月には世界保健機関(WHO)が「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」のグローバルアクションプランを公表し、我が社はその目的と目標に賛同しました。
昨年、海外の投資家からこんな話を聞きました。「お酒が社会に与えるコスト、影響を定量的に把握する時代が来ます」。SDGsをESG(環境、社会、企業統治)経営に落とし込むことです。既に我が社は19年から30年先を見据えたメガトレンドから中期経営方針を策定、21年に刷新し、導き出したのが「おいしさと楽しさで"変化するWell-Being"に応え、持続可能な社会の実現に貢献する」ことです。Well-Beingとは人類の幸福の意味で、そこに酒類がお役に立てると考えていて、挑戦と革新に裏打ちされた最高の品質を目指すことで社会的責任を果たし、経営的にも健全な組織を作り上げます。
低アルコール、ノンアルコール飲料で新たな飲酒の機会を提供し、明日への活力になる商品構成にします。期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造の実現です。酒は自然の恵み、自然の力があってこそ生まれるものです。自然から得る知見は酒類にとどまらず生活の質の向上に役立てると確信しています。
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