笠間市や鹿嶋市など茨城県の6市は19日、回収したペットボトルを全量ペットボトルに再生する「水平リサイクル」でサントリーホールディングス(HD)と協定を結んだ。繊維などに再利用するより持続的なリサイクルにつながり、輸送効率化で自動車排ガスの削減にも寄与するという。
笠間市はサントリー、ジャパンテックと協力する(笠間市役所、19日、中央が山口伸樹市長)
笠間市は2月から、鹿嶋、潮来、神栖、行方、鉾田の鹿行(ろっこう)エリア5市は4月から水平リサイクルを始める。6市が市民から回収したペットボトルは笠間市に拠点を持つリサイクル業のジャパンテックの加工を経て、サントリーに供給される。
鹿嶋市など鹿行エリアの5市長が調印式に出席した(茨城県庁、19日)
協定に調印した笠間市の山口伸樹市長は「環境対策には住民の協力が欠かせない。協定で循環型リサイクルの姿を示せればよい」と話した。同市は年間で1世帯当たり約150本、市全体では約400万本の水平リサイクルが可能とみている。
鹿嶋市の錦織孝一市長は「多くの市民が環境問題に積極行動するようになれば意味が大きい」と強調。サントリーHDの井床真夫常務執行役員は「産官学民一体で最先端のリサイクルを茨城で進めたい」と述べた。
ペットボトルはスポーツウエアなどの繊維にも再利用されるが最終製品で焼却処分されることが多い。水平リサイクルは回収したボトルを砕き洗浄した樹脂を原料に新しいボトルを作る仕組み。「ボトルtoボトル」と呼ばれるが、普及は進んでいない。
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