27日、ミャンマーの首都ネピドーで新型コロナワクチンの接種を受ける医療関係者=ロイター
【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーの首都ネピドーや最大都市ヤンゴンで27日、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。インド政府が150万回分を無償提供した。まず医療関係者が対象となり、一般向けの接種は2月初旬に始まる見込みだ。
インドが提供したのは英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が共同開発し、印セラム・インスティチュート・オブ・インディアが製造したワクチン。22日に空路でミャンマーに到着した。
ミャンマーは今回の無償提供とは別に、セラムから3000万回分の同ワクチンを購入する覚書を交わしている。保健・スポーツ省によると2月初旬に第1陣として200万回分が到着する。
アウン・サン・スー・チー国家顧問は27日、ネピドーの病院を視察し「ワクチン接種が始まっても感染対策は怠らないように」と国民に注意を呼びかけた。政府は、医療従事者のほか、政府関係者や基礎疾患がある人々に優先して接種する方針だ。
ミャンマーはワクチンを共同購入する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じても調達する。合計すると5400万人の国民の約半分に接種できるワクチンを確保したことになるという。購入資金は世界銀行などの国際金融機関の支援や民間企業からの寄付金などで賄う。
11~12日にミャンマーを訪問した中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相も、ミャンマーにワクチン30万回分を提供すると表明した。
ミャンマーの1日あたりの新規感染者は一時2000人を超えたが、12月以降は減少傾向となり、現在は500人を下回っている。
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