メニューを閉じる
2019年12月6日(金)

輸送用機械

フォローする

Myニュース

有料会員の方のみご利用になれます。
気になる業界をフォローすれば、
「Myニュース」でまとめよみができます。

踏み間違い暴走、国・企業対策急ぐ 池袋事故書類送検

2019/11/12 17:50
保存
共有
印刷
その他

東京・池袋で4月に乗用車が暴走し母子などが死傷した事故で、警視庁は12日、運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長(88)のアクセルとブレーキの踏み間違いが原因と断定し、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で元院長を書類送検した。高齢ドライバーの踏み間違いによる悲惨な事故が相次いでおり、国や自動車メーカーが対策を急いでいる。

事故現場で実況見分に立ち会う旧通産省工業技術院の飯塚元院長(6月、東京・池袋)

警視庁によると、飯塚元院長の車は4月19日午後0時25分ごろ、時速約50キロで走行していたが、前の車やバイクとの距離が迫ったため車線変更を繰り返した後、道路左側の縁石に接触。その後に急加速して時速90キロ台後半で2つの赤信号を無視して次々と人をはねた。

車のドライブレコーダーに記録されたエンジン音は高まる一方で、ブレーキを踏んだ形跡はなかった。

書類送検容疑は豊島区東池袋の都道でブレーキと間違ってアクセルを踏み続けて暴走、自転車に乗っていた松永真菜さん(31)と長女、莉子ちゃん(3)をはねて死亡させ、同乗の妻を含む9人を負傷させた疑い。同庁は起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。

同庁は元院長について、証拠収集が進んだほか、健康状態や年齢などから逃走の恐れも低いと判断して逮捕を見送り、書類送検とした。

高齢者のブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故は後を絶たない。警察庁によると、2019年1~6月に75歳以上の高齢運転者が起こした死亡事故149件のうち、17件は踏み間違いが原因だった。東京都立川市では16年、病院の敷地内で80代女性が誤ってアクセルを踏み込んで車が急発進し、歩いていた2人が死亡した。

対策として政府やメーカーが力を入れているのは安全装置の普及だ。トヨタ自動車は障害物が近くにある状態でアクセルを踏み込むとブザーが鳴り、急発進を防ぐ後付け装置を18年12月から販売。新車には同様の安全システムが搭載されているが買い替えには時間がかかるため、他メーカーも後付けの装置の販売を進めている。

後付け装置の性能をドライバーが判断しやすいように、国土交通省は10月から性能評価を始めている。基準を満たした装置について12月にも公表する。購入費用を補助する自治体は増えており、これまで東京都や兵庫県、熊本県などが補助を決定。7月末から補助を始めた都では2カ月間で約3千台分を支給した。

政府が21年度の創設を目指す高齢者向けの限定免許は、こうした安全運転支援機能がある車に限って運転を認める方向で警察庁が制度設計を進めている。限定免許の対象とするか判断するための指標として、実際の運転技能を調べる実車試験の導入も検討している。

高齢ドライバーの踏み間違い事故が相次ぐ状況について、交通事故に詳しい山梨大の伊藤安海教授は「踏み間違いは誰にでも起こるが、ある程度の年齢ならすぐにブレーキを踏み直せる。加齢に伴い、状況への対応能力が低下すると予想外の事態に即応するのが難しくなる」と指摘する。

そのうえで伊藤教授は「教習所などでとっさの場面での危険回避能力を診断し、能力の低下を自覚してトレーニングする仕組みが必要」と訴えている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

908件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ

業界一覧

  • QUICK Money World