商船三井は23日、国内初となるメタノールを燃料とする内航タンカーを建造すると発表した。2024年12月の完成を予定する。重油と比べて二酸化炭素(CO2)排出量を最大15%削減する。
商船三井と商船三井内航(東京・港)が運航ノウハウを共有し、阪神内燃機工業(神戸市)がメタノールエンジンを開発・製造する。船は村上秀造船グループのカナサシ重工(静岡市)が建造する。田渕海運(大阪市)、新居浜海運(愛媛県新居浜市)が乗組員の手配や船舶管理をする。
船の建造価格は明らかにしていないが、エンジン単体でみると重油と比べて2割ほど上昇するという。
外航船はコンテナ船を中心にメタノール燃料の導入が進んできた。商船三井も5隻のメタノール燃料船を運航している。 国内で利用されているメタノールは全量が輸入で、そのほとんどが化石燃料からつくられている。建造する内航タンカーも化石燃料由来のメタノールからスタートする。
将来は家畜のふん尿などからつくったバイオメタノールを採用するなどし、さらにCO2排出量の削減を期待できる。
バイオメタノールは温室効果がCO2の25倍とされるメタンを製造過程で回収する。燃料の製造から消費までのライフサイクルベースでCO2排出量を実質ゼロにすることも可能。商船三井は50年までにグループの温暖化ガス排出実質ゼロ目標を掲げている。
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