三菱造船(横浜市)と新日本海フェリー(大阪市)は日本財団と共同で、大型フェリーを自動運航させる実証実験を実施したと発表した。船体の回頭・後進といった操船の正確性や時速約50キロメートルで運航した際の安全性などを約7時間の航海で確認した。排水量1万トン以上の大型船での自動運航は世界初だとしている。
新門司フェリーターミナルに帰港した「それいゆ」(北九州市)
三菱造船が建造した全長222メートルの実験船「それいゆ」(排水量1万5515トン)が、北九州市の新門司フェリーターミナルから伊予灘まで約240キロメートルを往復した。今後、赤外線カメラによる他船の検知や、機関室の遠隔監視、船体の故障予知といった自動運航に必要なシステムの実用化を目指す。
それいゆ帰港後に記者会見した新日本海フェリーの佐々木正美常務は「海上の仕事は若い人をなかなか採用しにくい。夢の技術の実用化を期待している」と述べた。三菱造船の森英男主席技師は「安全のため1度だけ手動運転に切り替える場面があったが、実験全体としては成功した」と評価した。
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