米ゼネラル・エレクトリックは再生可能エネルギー事業の収益改善が課題になる
【ニューヨーク=堀田隆文】米ゼネラル・エレクトリック(GE)が24日発表した2022年10〜12月期決算は、最終損益が21億2500万ドル(約2700億円)の黒字(前年同期は39億ドルの赤字)となった。最終黒字は5四半期ぶり。風力発電など再生可能エネルギー事業で営業赤字が続くが、旅客需要の回復をうけ航空機エンジン事業が堅調だった。
GEは1月、かねて計画してきた医療機器などヘルスケア事業の分社を完了した。今回の22年10〜12月期の実績はヘルスケアも含めて発表した。分社された「GEヘルスケア」はナスダック市場に上場しており、今月末に今後の見通しなどを発表する。
ヘルスケアも含む売上高は前年同期比7%増の217億8600万ドルだった。エンジンなど航空機事業の売上高は25%増の76億1500万ドルで、事業利益も18%増の14億3400万ドルだった。
一方、コストが膨らみ収益力が課題の再エネ事業は、売上高が19%減の34億1300万ドルになったうえ、事業赤字が4億5400万ドルと前年同期の3億1200万ドルから拡大した。ヘルスケア事業は増収増益だった。
GEヘルスケア株について、GE本体の持ち分はおよそ19.9%にとどまる。このため、GEは24日、23年の業績見通しについてはヘルスケアを除くかたちで発表した。航空機事業は好調を見込むが、再エネや電力で構成する事業体「GEベルノバ」は営業赤字になると見通している。
GEは24年にベルノバも分社し、本体には航空機事業のみ残す計画だ。今後の分社計画の実施に向け、再エネ事業の収益改善が課題になる。
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