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グローバル展開の志を
SmartTimes グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー 高宮慎一氏

コラム(ビジネス)
2019/9/13付
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かつてホンダは創業4年目で海外展開に着手した。ソニーも1960年代に米国に進出し、グローバル企業として成功を収めた。2000年代に入り、多くの日本発ITスタートアップがグローバルに挑んで跳ね返されてきた。そしてメルカリやスマートニュースなどがグローバル市場で一定の橋頭堡(きょうとうほ)を築くことに成功し、真に成功しようとしている。

テクノロジー分野のスタートアップに数多く投資し、社外役員として経営を支援。支援先には、アイスタイルやナナピ、メルカリなどがある。東京大学経済学部、ハーバード大学MBA卒。

テクノロジー分野のスタートアップに数多く投資し、社外役員として経営を支援。支援先には、アイスタイルやナナピ、メルカリなどがある。東京大学経済学部、ハーバード大学MBA卒。

日本市場は世界第3位の規模とはいえ、今後の成長性を考えると中国やインド、米国と比べて魅力が低い。企業が突き抜けた規模拡大をするにも、国として国際競争力のある産業を育成するためにも、グローバル化は必須であり悲願だ。

グローバルな事業には、どんなものがあるか。まず最初がローカル性が高い事業を多国展開する「マルチナショナル」だ。従来の製造業やEコマースなどが該当する。ホームマーケットを守り抜いてキャッシュカウ化するのは容易な一方で、物流や法規制などが国ごと異なるため、一気に多国展開するのは難しい。

2つ目に、グローバルに存在する均質で大きなニーズを狙う「グローバル・マス」がある。SNSやコミュニケーションサービスなどの事業だ。1つのプロダクトでグローバル市場を取れる可能性がある一方で、競争は厳しい。

そして3つ目は各国に分散して存在するニッチ市場を束ねていく「グローバル・ニッチ」だ。個社のユニークな技術に立脚した部材や素材、日本の文化に根差したアニメやマンガ関連のサービスなどが該当する。

各国の国内市場だけでは市場が小さく経済性が悪いが、そのためにグローバル展開の必然性が強い。また各国に強いライバルが存在しないため、独自の強みを確立できれば比較的グローバル展開はしやすい。

最後が基礎技術のデファクトスタンダード化を狙う「テクノロジー・スタンダード」のモデルだ。技術規格に密接に結びついたハードウエア、特殊素材や部材、バイオテックなどいわゆるディープテック領域が該当する。技術開発型のための先行投資の負担が大きく成功確率も低い一方、ひとたび強い技術の開発に成功すれば一気に世界に広がる可能性を秘めている。

一般論でいえば日本のスタートアップは、日本や自社独自のユニークさを生かし有利に展開できる「グローバル・ニッチ」のモデルの勝算が高い。ただし、スタートアップにはロマンも必要。起業家が社会の課題を解決し、事を成そうとする意思こそが原動力だ。

自社の事業がどのようなものであっても、また勝算が低いとしても自らの思いに忠実になり、日本にとどまらず世界を変えるべくグローバルを志向すべきだ。我々ベンチャーキャピタルも起業家の背中を押し、日本からグローバル企業を生み出して新産業を創造する一助となりたい。

[日経産業新聞2019年9月13日付]

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