人工知能(AI)開発のオルツ(東京・港)はアンケート事業を手掛けるモニタス(同)と、AIがアンケートに自動回答するシステムの実証実験を始めた。将来的に企業が個人に謝礼を払って実施するアンケートを自動化する。
オルツが開発した「ナルティテュード」は、過去のアンケート回答やオンライン上での行動歴などを学習して「AIモニター」を生成する。AIモニターが企業のアンケート調査に回答すると、AIモニターのもととなった個人に対して、アンケートを依頼した企業から謝礼が支払われる。
実証実験では、まずモニタスに所属する人のモニター100~1万人程度にAIモニターを作る許可を取る。その後、生成したAIモニターと人の意見が一致しているかを調査。AIモニターが人の意思を正しく反映できていることが確認できれば、アンケートの作業をAIモニターに任せられるようになる。企業が実施するアンケートを請け負いながら、AIモニターを生成する数拡大する計画だ。
アンケートを入力するためにスマートフォンやパソコンを操作する手間を省くのが狙い。ナルティテュードには、オルツが開発を続ける個人向けAIの技術が生かされている。
同社のAI技術「パーソナル・アーティフィシャル・インテリジェンス(P.A.I.)」は、ある特定の個人について、SNSでの投稿やメールの送受信履歴などを学習。データをもとに個人の意思を反映した「クローン」をデジタル作製しようとしている。メールの返信やオンラインの買い物など様々な行動をP.A.I.やクローンが代替する社会を構想している。
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