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地域冷暖房 まとめて冷房で効率化(古今東西万博考)
1970年・大阪

関西
大阪
2020/12/1 2:00
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冷房を供給する3プラントのうち大阪ガスは「東プラント」を担当(「万国博と都市ガス」より抜粋)

冷房を供給する3プラントのうち大阪ガスは「東プラント」を担当(「万国博と都市ガス」より抜粋)

1970年の大阪万博では多くの新技術が登場した。そのなかで派手ではないが、今も数々の商業施設や空港などで使われている技術が「地域冷暖房システム」だ。ボイラーや冷凍機が集まったプラントを起点に、一定の範囲の冷暖房をまとめて利かせる。集中させることで効率が向上し燃料代を削減できるほか、大気汚染を防げる。

個別の建物に空調機械室が不要になり、万博会場ではパビリオンのデザイン面の制約が減った利点もあった。プラントは会場外周の東、北、南の3カ所に設置。会期の関係で冷房のみを供給した。冷凍機からセ氏6度の冷水を地下に張り巡らした配管を通じて会場に送った。冷凍機の合計の能力は約3万冷凍トンだった。

当初はお祭り広場の地下に1つの巨大プラントを設ける計画だったが、費用などの理由で見送りに。大阪ガスが発行するパンフレット「万国博と都市ガス」では運営方法や技術の選定で議論があり、「曲折があった上での難産でした」と記す。

環境問題への関心もあり万博を機に地域冷暖房は広がった。日本熱供給事業協会(東京・港)によると、団地や商業施設のほか、関西国際空港など現在約130カ所で採用されている。大阪万博でのプラント設計のために設立された日本環境技研は、その後の愛・地球博など国内の全ての国際博覧会で地域冷暖房を手掛けた。

「(大阪万博の地域冷暖房が)市街地再開発、ニュータウンなどの参考になるよう、可能な限りのデータを収集した」(日本万国博覧会公式記録)とあるように、万博会場の地域冷暖房が果たした役割は大きい。(金岡弘記)

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