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関西電力、金品受領問題で82人を処分 経営監視を強化

2020/3/31 20:09
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関西電力は金品受領問題の再発防止に向けた業務改善計画を公表した。外部の経営監視が厳しい会社形態への移行や過半数が社外委員の「コンプライアンス委員会」の新設を盛り込んだほか、金品を受領した役員など82人に辞任や報酬返上の追加処分を課した。計画策定は内部主導で行われており「内向き体質」の脱却に向けた実行力が問われそうだ。

関西電力本店(大阪市北区)

ガバナンス(企業統治)改革の柱となるのが「指名委員会等設置会社」への移行だ。取締役会の中に指名、報酬、監査の3つの委員会を置く会社形態で、いずれも社外取締役が過半数を占める。トップ人事の候補を指名委が決めるなど社外取の監督権限が強く、日本の会社形態では最も監視が厳しいとされる。関電は6月の株主総会で定款変更を目指す。

3つの委員会とは別に、弁護士など社外委員が過半数を占めるコンプライアンス委員会も新設する。改善計画の進捗などを監督し、定期的に取締役会に報告する。

一連の問題では、福井県高浜町の元助役の圧力に屈し、金品を受領したうえに工事を発注していたことなどが批判された。対策のため、公認会計士などが契約の適切さをチェックする「調達等審査委員会」を設置する。年間2万数千件ある工事発注の全てを事後審査する。

調査報告をまとめた第三者委員会の但木敬一委員長が「独立王国」と指摘した原子力事業本部の閉鎖性も改める。コンプライアンスの担当者を本部長に次ぐナンバー2の役職に置くほか、原発関連工事の発注の権限を調達本部に移管する。

東日本大震災後の経営不振時に減額していた役員報酬の一部を退任後に補填していた問題に関しても対応を示した。補填対象は18人で総額約2.6億円に上ったが、全員に自主返納を要請する。返納を拒否された場合は補填を決めた当時の取締役に負担を求めるという。森本孝社長は補填について「正当性を認めることは困難」とコメントした。

関係者の処分も発表した。元原子力事業本部長で金品を受領していた森中郁雄前副社長など4人が30日付で辞任し、受領者や社内調査に関わった役員らが月額報酬の10~50%、1~6カ月分を返上する。退任者にも相当額の返納を求める。

一部の株主が損害賠償請求を求めている件について、関電の監査役会は30日付で経営陣の法的責任の有無を問う「取締役責任調査委員会」を設置した。弁護士4人が新旧取締役の提訴が必要かなどを議論する。

改善計画や処分内容を決めた「経営刷新本部」は取締役らで構成されており、具体案は内部で固まった格好だ。「限られた時間の中で不十分な点もあった」(森本社長)として、今後は社外の有識者を同本部に招くことも検討するほか、社員の声を聞く機会をつくるという。

(平嶋健人)

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