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再エネの機運高める停電
新風シリコンバレー 米インタートラストテクノロジーズマネジャー フィル・キーズ氏

2020/9/15付
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8月14日と15日、カリフォルニア州は20年ぶりに、電力不足が原因で大型の計画停電を実施した。今回の計画停電は記録的な熱波中に起こり、約200万人に影響したとされる。

カリフォルニア大学バークレー校在学中に交換留学で来日。日本のIT(情報技術)産業にも詳しく、技術誌やウェブサイトなどでジャーナリストとして活動。日本での勤務経験もある。

カリフォルニア大学バークレー校在学中に交換留学で来日。日本のIT(情報技術)産業にも詳しく、技術誌やウェブサイトなどでジャーナリストとして活動。日本での勤務経験もある。

世論の反発に応じて、カリフォルニア州知事が原因の調査を行う命令を下した。このコラムを執筆する段階でその結果がまだ報告されていないが、あるメディアではカリフォルニア州の再生可能エネルギーの導入が原因だという報告書の内容が報道された。その後、トランプ大統領はカリフォルニア州政府を担いでいる民主党を責めた。

しかし、今回の計画停電が逆に、カリフォルニア州の再エネを導入する機運を高める可能性がある。

報告によると、多数の市民がエアコンを利用する18時ごろに自然的に太陽が弱まって、太陽光発電からの発電量が減ったのが一つの原因だった。この現象は当たり前のこと。問題は電力の需要が大きい時間帯で、天然ガスで駆動する発電機を2台も止めていた点だ。

さらに通常、カリフォルニア州は近所の州から電力を融通できるが、その州も熱波が影響し、提供できる余分の電力はなかった。カリフォルニア州の電力市場を管理する非営利団体は再エネが計画停電の原因として批判して、全体の発電容量が不足したと指摘した。

今回の事件で予測できる反応の一つは、カリフォルニア州は天然ガスなどの伝統的な発電機を増やすという声があがることだろう。しかし、積極的に再エネを支援したカリフォルニア州政府は、その選択肢をとらないだろう。

すでに、カリフォルニア州の電力市場を担当する政府機関は8月20日、電力事業者と二酸化炭素(CO2)を発生しない新しい716.9メガワットの発電キャパシティーを購入することに同意したと発表した。

再エネを支援するカリフォルニア州の電力市場政策には議論の余地がある。最新技術を採用する電力関係事業者を支援するなど、今後、再エネ政策を強化する可能性がある。

例えば、計画停電から復旧した理由の一つは、顧客側の電力要求を積極的に減らしたことだ。だが、予算が足りないなどの理由で、電力要求を減らす計画が望ましくないという批判がある。この計画で改善されれば、顧客側でIoTを採用し、電力要求の制御技術をもつ事業者は今以上に要求を下げられるという。

もう一つの議論は、電池などの蓄電政策にある。カリフォルニア州は蓄電装置の支援政策を実施しているが、主に電力事業者が経営している蓄電装置を対象としている。

電力不安定などの理由で、企業や消費者は電池を導入しているし、EVも普及している。こうした電池をインターネットで管理する企業が存在する。これらの電力を提供できるように改善されるなら、導入企業は緊急の時期に電力を増やすことが可能だと主張している。政策でこうした議論を反映させれば、カリフォルニア州の電力網は、再エネを支援しても安定性を高められる。

[日経産業新聞2020年9月15日付]

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