【重電大手】発電設備や上下水道システムなどインフラ中心。保守や運用などサービスに注力。
九州で攻勢をかける(17日、中央はみどりHDの杉川聡社長、右は大和建設の渡辺昌宏社長)
不動産管理を手掛けるみどりホールディングス(HD、広島市)は17日、九州北部を地盤とする建設会社の大和建設(福岡県久留米市)を同日付で子会社化したと発表した。取得額は11億円。主に中四国を事業エリアにしていたが、買収を機に九州に本格進出する。
創業家などが保有していた全株式を17日付で取得した。大和建設は2021年9月期の売上高が27億円、従業員数は32人。みどりHDの杉川聡社長が同日付で大和建設の会長に就き、同社の渡辺昌宏社長は留任した。
みどりHDはマンションやオフィスビル、公共施設などの管理を手掛ける。今回の買収は「九州への足がかりになる」(杉川社長)。また建設会社を傘下に入れることで、これまで企業グループの一員としてしか加われなかった自治体のPFI(民間資金を活用した社会資本整備)事業にグループ単独で応札できるとしている。
給食センターや公営住宅などのPFIを積極的に受注したいという。公共施設の再生事業や、九州地区での指定管理事業も積極的に受注していく考えだ。
大和建設は財務体質は健全だが、事業承継の問題もあり傘下入りを決めた。みどりHDの21年6月期の売上高はグループ全体で133億円だが、23年6月期には200億円程度を見込む。