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【日立系】システム物流に強み。福山通運、日本郵政などと提携。

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日立、4~9月の営業益14%減 変わる親子の力関係
証券部 野口和弘

エレクトロニクス
2019/10/30 15:45
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日立はITを活用し、ディズニーのテーマパークの保守などを支援(9日、米ラスベガス。ミッキーマウスと並ぶ日立の東原敏昭社長(左))

日立はITを活用し、ディズニーのテーマパークの保守などを支援(9日、米ラスベガス。ミッキーマウスと並ぶ日立の東原敏昭社長(左))

日立製作所が30日に発表した2019年4~9月期決算(国際会計基準)は連結営業利益が前年同期比14%減の2972億円だった。本体の主要5部門では増益を確保したが、上場4子会社はいずれも減益。日立の営業利益に占める上場子会社の比率は3割と過去最低になった。日立は企業統治の改善を狙い、上場子会社数を過去10年で22社から4社に減らした。半導体などの市況変動に左右されやすい業績構造から脱却するには、一段の子会社削減や本体で手掛ける事業の強化が課題となる。

日立は今期から部門の区分を本体の5つと上場子会社4社に分けた。本体で手掛ける5部門の合計は増益を確保したのに対し、日立金属など上場子会社4社が483億円の減益となり、全体でも同期間で3年ぶりの減益となった。2020年3月期の通期の営業利益見通しも前期比9%減の6850億円と、従来予想から800億円下方修正した。

子会社のなかでも業績悪化が目立ったのが日立金属だ。4~9月期で82%減の59億円。中国需要の減速などを受け、自動車や工作機械向けの部品や素材が不振だった。日立化成は自動車や半導体向けの部品や素材、日立建機は中国やインド向けの販売が苦戦し、それぞれ32%、16%の減益だった。

日立本体の部門ではIT(情報技術)が官公庁や企業からの需要が旺盛で好調だ。日立は16年から「ルマーダ」と呼ぶ、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT基盤の事業を強化している。顧客の工場でコスト削減などにつながった成果の一部を対価として得て、機器販売ではなく、サービス収入の拡大を目指す。ルマーダの関連売上高は4~9月期も増えた。10月にはITを使ったテーマパークの保守業務効率化などで米ウォルト・ディズニーと提携。自動車部品や家電などライフ部門も採算が改善した。

以前は上場子会社が日立の営業利益に大きく貢献していた。日立金属や日立化成がけん引し、15年4~9月期には全体の6割を占めた。現在は持ち分法適用会社となった日立キャピタル日立物流も100億円を上回る額の底上げに寄与していた。さらにさかのぼれば、日立本体の赤字を上場子会社の利益で補っていた時期もある。

だがいまや親子のパワーバランスの変化は時価総額でも鮮明だ。日立全体から、各上場子会社の持ち分に応じた時価総額の合計を差し引いた指標でみると、09年3月期はマイナスだったのに対し、足元では約2.6兆円と、全体の6割強を占めるほどになっている。

野村証券の山崎雅也氏は「経営の方向が明確化された成果」とみる。IT部門などを強化する一方、不採算事業の撤退や製品の絞り込みに努めてきたのを株式市場も好感しており、株価は今年に入り46%高と、日経平均株価の14%高を上回る。売上高では大差がないにもかかわらず、時価総額は日立の2倍以上ある独シーメンスも大胆な事業の選別で株式市場の評価を高めてきた。

上場子会社について、日立の東原敏昭社長はルマーダとの相乗効果などを考慮しつつ「日立の冠を付けたほうがよいならもっと連携し、そうでないなら各社がそれぞれの方向性を考えるべきだ」と話す。日立化成の売却に向けた検討の動きも表面化している。もっとも、上場子会社との関係再構築は世界の重電大手に伍(ご)していく入り口にすぎない。日立本体の競争力をいかに高めていくのか、市場の関心は次のステージへ移りつつある。

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