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リクルート株、1.6兆円分が売られる日
証券部 白壁達久

2019/7/16 4:30
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株式時価総額が6兆円を超え、東証では12位の規模を誇るリクルートホールディングス。2020年3月期の業績見通しは開示していないものの、峰岸真澄社長は「全事業で増収増益になる」と語り、4期連続の最高益に向けて快進撃が続く。

株価は昨年10月に上場来高値の3845円をつけて年末に2500円台まで下げたものの、好調な業績を追い風に今年7月には3600円台を回復した。14年の上場時に比べて3倍強(分割を考慮)に跳ね上がっている。検索型求人サイトの米インディードを中心とした新領域の高成長など、グローバルでの業績拡大が期待できる数少ない銘柄として投資家の人気が高い。

上場来高値の更新に死角はないのか。実は株式需給にリスクが潜む。政策保有株の存在だ。有価証券報告書で開示された「特定投資株式」を集計すると、リクルートの発行済み株式約16億9600万株の4分の1にあたる約4億4000万株を、取引先企業などが持つ。いわゆる「持ち合い株」だが、その時価は約1兆5600億円に及ぶ。時価総額が最大のトヨタ自動車の約9000億円をはるかに上回る。

電通が6300万株、大日本印刷が5810万株、TBSホールディングス日本テレビホールディングスが3333万株を保有する。大学新聞の広告代理店として1960年に創業し、「就職ジャーナル」など紙の情報誌が中心だったこともあり、広告代理店やメディア、印刷や製紙会社などが、長年にわたってリクルート株を大量に保有している。

持ち合い解消の流れは強まっている。コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)では、政策保有株に関する開示ルールが厳格化された。昨年の改定で、政策保有株の削減に向けた方針を示すべきだと求めている。

リクルート自体は持ち合い解消に動いている。今年3月末時点では非上場企業も含めて19銘柄、593億円の政策保有株を持つものの、前期の内に9銘柄、64億円分を売却している。

リクルート株を持つ企業にも、投資家から厳しい視線が注がれる。リクルート株の上昇で保有株の価値が膨らみ、売却して得た利益を投資家に還元するか、新たな事業への投資に回すべきという声がすでに強まっている。保有株の売却が、需給の悪化を招きかねない。

1月24日、リクルート株は一時前日比5%安と大きく下げた。前日に大株主の凸版印刷が保有株を1050万株売却したと発表したことを受けての下落だった。前期には凸版以外にも日鉄ソリューションズ野村総研TISCAC Holdingsが合計で2000万株以上を売却している。含み益の大きいリクルート株を売却して資金を捻出する動きはいつ出てきてもおかしくない。

凸版は3月末時点でまだ1億260万株を保有している。時価にすると3650億円、凸版の時価総額6168億円の6割に相当する。今後について、凸版は「事業運営面と投資資産の価値の両面から総合的に判断したい」と話す。

投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京・渋谷)は凸版のリクルート株売却を受けて、同様にリクルート株を持つ子会社の図書印刷にも「売却すべき」という書簡を送っている。TBSは昨年の株主総会で英運用会社から「保有する政策保有株の一部を株主に現物配当せよ」という株主提案を受けた。ゴールドマン・サックス証券の鈴木広美ストラテジストは「成長にも還元にも使われない資産は株主から許容されなくなる」と指摘し、持ち合い解消が進むとみる。

2014年10月の上場以来、自社株買いはわずかにとどまる

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リクルートも手をこまぬいてはいられない。5月の決算会見で峰岸社長は、市場環境などの見通しなどを踏まえたうえで「自社株買いを検討している」と語った。2016年にメガバンクなどの売り出しに合わせて約300億円を実施しただけだ。1.6兆円の「十字架」を背負うリクルート株。ネットキャッシュは2400億円とこの2年で1000億円近く増えている。株価の持続的な上昇にはM&A(合併・買収)による成長投資だけでなく、潜在的な売り圧力への対応策を市場に示す必要がある。

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