国際協力銀行(JBIC)は22日、近藤章総裁(73)の後任に前田匡史副総裁(60)を昇格させる人事を固めた。旧日本輸出入銀行(現国際協力銀行)の時代を含め、初めての生え抜き総裁となる。前田氏は安倍政権が成長戦略に掲げるインフラ輸出の旗振り役も務める。前田氏の起用で高速鉄道や原子力発電所など大型プロジェクトの受注体制を強化する。
前田氏は資源ファイナンス部長や経営企画部長などの要職を務め、2010年から12年には内閣官房参与も歴任。これまでJBICの総裁は旧輸銀時代から財務省OBや企業経営に携わった民間出身者が就いてきた。海外駐在で培った前田氏の経験や人脈を生かし、海外の資源開発やインフラ輸出を銀行側から後押しする。
前田 匡史氏(まえだ・ただし)東大法卒、82年(昭57年)旧日本輸出入銀行入行。12年執行役員、13年専務。16年から現職。
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