メニューを閉じる
2021年9月25日(土)
7205 : 自動車
東証1部(優先)
日経平均採用 JPX日経400採用

【トヨタ傘下】国内普通トラック大手。トヨタ向けに受託生産も。

現在値(15:00):
1,031
前日比:
+28(+2.79%)

赤、はしご…消防車は個性百様 ビジュアルで迫る現場
現場探究

関西タイムライン
関西
兵庫
自動車・機械
2021/6/28 2:01 (2021/7/3 5:00更新)
保存
共有
印刷
その他

依頼主の仕様に合わせて一台一台手作業で造り込まれる消防車=松浦弘昌撮影

依頼主の仕様に合わせて一台一台手作業で造り込まれる消防車=松浦弘昌撮影

子どもが憧れる赤い消防車。国内で6割のシェアを持つのが、道頓堀の北側、大阪・西心斎橋にルーツを持つモリタホールディングス(HD)だ。はしご車を中心に年間600台を生産。顧客の様々な要望に応え、個人経営の消火器メーカーから成長していった。

主力の三田工場(兵庫県三田市)の建屋には、数十台の消防車が整然と並ぶ。それぞれの車両の周りを数人の作業員が忙しそうに動き回り、はしごを載せる土台を調整したり、ポンプを制御する電線を点検したりしていた。

国内外向けの多数の消防車が並んで造られる(兵庫県三田市)

国内外向けの多数の消防車が並んで造られる(兵庫県三田市)

モリタHDはポンプやはしご、装備や人員が載るボディー、運転スペースなどを設計・製造する。日野自動車などからエンジンや骨組みだけのトラックを仕入れ、全国の消防署や消防団の要望に応じて、オーダーメードで消防車に仕上げる。はしごの長さは最長で56メートルに達する。

顧客のこだわりを象徴するのは、国土交通省が朱色と定めるボディーの色だ。鮮やかな「モリタレッド」が多いが、海外では暗め、名古屋市などでは蛍光の赤が主流となる。東京消防庁など専用の色もある。

「夜間でも見えやすいように蛍光色を混ぜたりと千差万別。新たに色を配合することもある」と商品開発部長の西風裕之さん。赤色だけで10種類にも及ぶ。

浸水から機器を守るため、板の合わせ目を防水剤で丁寧に埋める

浸水から機器を守るため、板の合わせ目を防水剤で丁寧に埋める

車両の大きさやはしごの長さ、衝突防止の照明灯の位置や消火ホースを収納する棚の数もそれぞれ違う。高層ビルが多い自治体では長いはしごが必要だが、地方の消防団では細い道に入り込める小さな車両の方が便利なためだ。

排ガス規制の強化などで車体の重さは増加傾向だ。それでも地方の自治体は消防の担い手不足が深刻で、一台に様々な装備を積み込みたいと訴える。

技術部長の花田広幸さんは「要望が難しくてもすぐ断るのではなく、顧客と何度も打ち合わせ『こうすればできます』と逆に提案するのが大事だ」と語る。

はしごの動作確認をする納入前の車両

はしごの動作確認をする納入前の車両

海外から「長さ15メートル、重さ100キログラムのはしごを積みたい」と求められたことがあった。使う際に車から降ろすタイプで4人で運ぶのがやっとの重さ。特注の昇降装置を導入し、素早く降ろせるようにした。消防士も腰を傷めにくい。

要望に応え続けるのは、例えば「はしごの制御に何秒かかるかどうかは人命に関わる」(西風さん)からだ。モリタHDは1980年代に国内では初めてはしごの電子制御を実用化した。油圧式よりも早く操作でき、救助が始まるまでの時間を短縮できた。

はしごの根元部分である「ジャイロターンテーブル」の組み立て作業

はしごの根元部分である「ジャイロターンテーブル」の組み立て作業

消防隊員の競技会でも使われることが多いというポンプ

消防隊員の競技会でも使われることが多いというポンプ

消防車の市場環境は楽観視できない。人口は減り、将来は電動化を求められる可能性もある。バッテリーでさらに重くなる車体をどう軽くするか、エンジンの代わりに電源をどう確保するか、など課題は多い。

明治40年(1907年)の創業時は消火器などを製造し、大正6年(1917年)には日本初の国産消防ポンプ自動車を完成させた。2016年にはフィンランドの同業を買収、中国や東南アジアにもはしご車を輸出している。

「子どもが乗りたがる憧れの消防車であり続けないといけない」(西風さん)。環境の変化に応じながら、子どもの夢と消防の現実に向き合う。

ドイツの見本市向けに製造した森林火災用消防車

ドイツの見本市向けに製造した森林火災用消防車

(佐藤遼太郎)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ日経会社情報デジタルトップ

ニュース(最新)  ※ニュースには当該企業と関連のない記事が含まれている場合があります。

236件中 1 - 25件

  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6...
  • 次へ
【ご注意】
・株価および株価指標データはQUICK提供です。
・各項目の定義についてはこちらからご覧ください。

便利ツール

銘柄フォルダ

保有している株式、投資信託、現預金を5フォルダに分けて登録しておくことで、効率よく資産管理ができます。

スマートチャートプラス

個別銘柄のニュースや適時開示を株価チャートと併せて閲覧できます。ボリンジャーバンドなどテクニカル指標も充実。

日経平均採用銘柄一覧

日経平均株価、JPX日経インデックス400などの指数に採用されている銘柄の株価を業種ごとに一覧で確認できます。

スケジュール

上場企業の決算発表日程や株主総会の日程を事前に確認することができます。

株主優待検索

企業名や証券コード以外にも優待の種類やキーワードで検索できます。よく見られている優待情報も確認できます。

銘柄比較ツール

気になる銘柄を並べて株価の推移や株価指標(予想PER、PBR、予想配当利回りなど)を一覧で比較できます。

  • QUICK Money World