【精密機器大手】計測、医用、航空・産業機器と広範。PCR試薬も手掛ける
塩野義製薬は7日、下水処理場に流れ込む下水を使って「オミクロン型」などの変異型の新型コロナウイルスの感染状況を調査するサービスを始めたと発表した。アルファ型、デルタ型も検出する。一度に地域の状況をまとめて調べ、自治体などが感染拡大の防止に向けた対策をとりやすくする。
北海道大学と開発した手法を使い新型コロナ感染者のふん便に含まれるウイルスのRNA(リボ核酸)を濃縮。高速でDNAを解析する次世代シークエンサー(遺伝子解析装置)でウイルスの遺伝子配列を調べ、それぞれの変異型がどのくらいの割合で含まれるか算出する。
塩野義は6月に、下水中の新型コロナウイルスの量を調べるサービスを始めていた。濃度に応じて感染者の数を推定する。10万人分の下水から1人の感染者を検出できる感度といい、香川県など複数の自治体で導入が進む。同じく下水による感染調査サービスを手がける島津製作所とは、業務提携に向け協議も進めている。