【路線トラック大手】西日本中心に小口雑貨強い。集配効率化で先行。
新幹線を使った貨物サービスの積み下ろし実験(2月、新大阪駅)
JR西日本は1日、山陽新幹線を使った貨物輸送サービスを法人向けに本格的に始めたと発表した。車内販売の準備スペースなどを活用し、旅客と貨物を同時に輸送する。新型コロナウイルス感染拡大で鉄道の利用が低迷するなか、新しい収益源を探る。
まずは新聞や海産物を輸送する。博多から大阪までトラックで運ぶと10時間以上かかっていたが、新幹線を使うと当日中に配送できるようになる。要望があれば京阪神と鳥取を結ぶ「特急スーパーはくと」など在来線特急の空きスペースも利用する。
JR西は福山通運や佐川急便などと共同で新幹線を使った貨物輸送の実証実験をしてきた。コロナ禍による外出自粛で10月1~21日の中長距離の運輸収入は19年比5割ほどにとどまっており、空いた車両を活用する。