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【地銀上位】群馬県内の預金・貸出金シェアで他行を圧倒。

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りそなHDと京葉銀行が業務提携 次なる提携先はどこ?

日経ビジネス
コラム
2021/9/1 2:00
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デジタルなどの分野での提携を発表したりそなホールディングスの南昌宏社長(左)と京葉銀行の熊谷俊行頭取

デジタルなどの分野での提携を発表したりそなホールディングスの南昌宏社長(左)と京葉銀行の熊谷俊行頭取

日経ビジネス電子版

「我々と一緒に共創型の金融プラットフォームを展開したいと言っていただける地域金融機関があれば、これからもいろいろと話をしたい」

8月24日、千葉県の京葉銀行とデジタル分野を中心とした業務提携締結を発表したりそなホールディングス(HD)の南昌宏社長は、会見の席上、早くも次の金融機関との連携に意欲を見せた。

資本提携、システム統合ではない形

さらに南社長は、今回の提携の意義について「これまで地域金融機関同士の提携は、資本提携ありき、システム統合ありきが多かった。テクノロジーが進化し、オープンAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)での連携など第三のあり方を模索できるようになった。ネットとリアルの融合という観点で今回は新しいモデルケースであり、新しい挑戦だ」と強調した。ここを起点に他行との連携を加速することを念頭に置いた発言だ。

りそな銀行、埼玉りそな銀行などを傘下に置くりそなHD。同社と京葉銀は、より関係が強固になる資本提携ではなく、「戦略的な業務提携」と銘打って、アプリやデータ分析などのデジタル、顧客企業のビジネスマッチングなどのソリューション、人材育成の3分野でタッグを組む。

りそなHDの連結総資産は73兆6000億円(21年3月期)。一方、第二地銀の京葉銀の連結総資産は5兆5000億円(同)。両社は、規模で13倍以上の差がある。提携のメリットは、どちらかといえば京葉銀側が大きいだろう。規模の小さい京葉銀は、一歩進んだりそな側のデジタルなどの分野でのノウハウを活用できる一方で、店舗統廃合やシステム統一化などを前提にした「痛みを伴う」提携でもないからだ。

では、りそな側のメリットは何か。

大きいのは、京葉銀が地盤とする千葉の顧客と接点を持てることだ。帝国データバンクの2020年の調査によると、千葉県内の企業がメインバンクと認識している銀行は、千葉銀行が39.9%、京葉銀行が14.2%、千葉興業銀行が8.6%。りそな銀行は1.1%にすぎなかった。

「京葉銀の千葉での融資シェアも顧客基盤も魅力的」とりそなHDの南社長が語るように、提携を通じて京葉銀の取引先とつながることで、今後強化するデータビジネスなどに生かしたい考えだ。

千葉でファンドラップの販売も視野

ソリューションの分野でも、「埼玉、千葉、東京、神奈川の県境を越えた質の高い情報は価値がある」と南社長は指摘する。りそなにとって、千葉は営業面で押さえておきたかったエリアだった。千葉県の金融機関の雄、千葉銀が埼玉県の武蔵野銀行とアライアンスを組み、埼玉りそな銀の牙城である埼玉に進出し、攻勢を仕掛けているからだ。

今度は逆に、京葉銀と手を組み、千葉銀のお膝元を崩す――。そんな対立構図も透ける。現実的には、「千葉は地元3行が強く、各行のシェアが長年ほとんど変わらない地域。京葉銀との提携によって、りそなが千葉で存在感を示せるとは思えないし、示すこともないだろう」(千葉の金融関係者)との声が多いが、千葉県というエリアの営業を強化できる意味でりそな側にメリットはありそうだ。

りそなHDは、複数の投資信託を組み合わせて運用する「ファンドラップ」の販売に関して神奈川県の横浜銀行と、バンキングアプリに関して茨城県の常陽銀行、栃木県の足利銀行などと提携している。

一方、群馬県の群馬銀行は20年12月、千葉銀など10行で構成する広域連携「TSUBASAアライアンス」に加入した。「第四のメガバンク構想」を掲げるSBIホールディングスも20年、群馬県の東和銀行と資本提携した。

関東圏でこうした勢力争いが続く中、りそなグループが埼玉、東京、神奈川、茨城、栃木の金融機関に加え、千葉の銀行とも提携し、地続きで連携できるようになった。特に、横浜銀との提携によってファンドラップの販売が伸びており、千葉でもこうした金融商品の販売を強化し、手数料収入を増やしたい考えもあるようだ。

名古屋圏の第二地銀と連携?

では今後の展開はどうなるか。

それを解く鍵となるのは、今回の提携先が第二地銀だったことだ。低金利環境が続き、地方経済が細る中、規模の小さい第二地銀の経営は苦しい。りそながその受け皿になる可能性がある。「資本提携もしない柔軟で緩やかな連携は、地域金融機関としては魅力に映るのではないか」(金融関係者)という声も聞かれる。

金融庁もりそなの今後の展開に期待しているようだ。ある金融庁幹部は「メガバンクでもない、地銀でもないりそなは、関東、関西、名古屋の三大都市圏でもっと存在感を示せるはずだ。特に愛知県は第二地銀の名古屋、愛知、中京の3行がひしめき合っており、今後提携できる余地はあるだろう。今回の提携をこれからの名古屋圏強化への足掛かりにしてほしい」と期待する。京葉銀に続き、りそなが掲げる「戦略的な業務提携」に乗る動きはどこまで広がるだろうか。

(日経ビジネス 小原 擁)

[日経ビジネス電子版2021年8月27日の記事を再構成]

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