【ガラス3位】業界シェア2割。利益の柱は化成品事業。
スマートフォンなど身近な製品に使う材料をつくる化学業界。東証プライム上場で、時価総額1000億円以上の東証業種が「化学」の企業を対象に2021年末からの株価上昇率を調べたところ、電気自動車(EV)や半導体向けに高機能材料を手がける銘柄が上位に入った。
首位はセントラル硝子で72.8%上昇した。不採算のガラス事業を縮小し、半導体材料など化成品事業に軸足を置く。足元ではEVの普及で高シェアを持つリチウムイオン電池向け電解液が伸び、23年3月期の最終損益は大幅な黒字転換を見込む。
2位の大阪ソーダの上昇率は37%だった。機能化学品や医薬品精製材料などを手がけるヘルスケアといった高付加価値事業が好調で、23年3月期に増収増益を予想する。市場では「さらなる収益改善が期待でき、株価評価は高まる」(国内証券アナリスト)との声がある。
世界の人口増加などを受け、家畜の餌になる穀物向けの農薬需要が伸び、農薬を手がける日本曹達やクミアイ化学工業も買われた。
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