【国内1位】医療用医薬品に集中。がん領域の新薬開発に注力。
中国の都市封鎖など世界経済に逆風が吹くなか、景気に左右されにくい医薬品株の物色が続いている。業種別東証株価指数(TOPIX)の医薬品は、2021年末から3%高と日経平均株価(7%安)を上回る。企業別に調べると、武田薬品工業など直近の業績見通しが堅調な大手の上昇率が高かった。
25日時点の時価総額が500億円以上の大手・中堅製薬を対象にランキングした。首位の武田は主力の潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンティビオ」の販売が好調で、株価上昇率は17%を上回る。2023年3月期の純利益の市場予想平均(QUICKコンセンサス)は3286億円と、22年3月期の会社予想比で4割弱の増加を見込んでいる。
6位のアステラス製薬は前立腺がん治療薬「イクスタンジ」の販売増が業績をけん引する。世界的に株価が調整色を強めるなか、海外でも医薬品株の上昇が目立つ。25日時点で米ジョンソン・エンド・ジョンソン(9%高)、スイス・ノバルティス(7%高)など成長期待の高いメガファーマが買われている。