【航空大手】10年1月に破綻後、市場にスピード復帰。路線別採算管理を徹底。
ヤマトが2024年4月から導入する貨物専用機のイメージ図
日本航空(JAL)は22日、2024年4月に就航予定のヤマトホールディングス(HD)の貨物専用機について、グループの格安航空会社(LCC)、スプリング・ジャパン(千葉県成田市)が運航すると発表した。JALが50%を出資するジェットスター・ジャパン(同)が運航する計画だったが、変更する。
スプリングは米ボーイングの「737」を使用し、中国路線と国内線を運航している。新型コロナウイルス禍を受けて中国政府が「ゼロコロナ」政策を続け、中国からの訪日需要は低迷が続く。「新たな疫病などが発生した場合でも安定的に事業を続けるため、スプリングは新たな柱を持つことが必要」(JALの担当者)と変更を決めた。
同日、貨物専用機の運航路線も明らかにした。東京(成田・羽田)―北九州間や東京―新千歳間を往復するほか、成田発那覇行きと那覇発北九州行きも運航し、1日21便体制とする。東京では日中は成田空港、深夜帯に羽田空港を使用する。必要なパイロットの3分の2程度は新たに採用する。
ヤマトHDは、トラック運転手の時間外労働を減らす法律適用でドライバーが不足する「2024年問題」に対処するため、航空輸送を増やす。欧州エアバスの旅客機を貨物機に改修した「A321ceoP2F」3機をリースで導入し、運航や整備はJALグループが担う。
当初はA321に似たエアバス「A320」を運航する国内線LCCのジェットスター・ジャパンが運航する計画だった。A320のライセンス保有者はA321も操縦できるという。
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