【元売り大手】昭和シェルと経営統合。有機EL材料などにも強み
出光興産は伊勢湾地区の水素のサプライチェーン(供給網)構築に向けて、東京電力ホールディングスと中部電力が折半出資するJERAと共同で検討を始めると発表した。多くの産業が集積する同地区で、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を次世代燃料として大量利用するための拠点整備や輸送手段について検討する。2025年3月までにサプライチェーン構築の実現可能性を判断し、協業の基本合意を目指す。
出光興産は愛知製油所(愛知県知多市)や子会社である昭和四日市石油(三重県四日市市)の四日市製油所(同)、JERAは川越火力発電所(三重県川越町)などを同地区で保有しており、水素のサプライチェーン構築に向けて活用の可能性を探る。水素は発電燃料や石油精製時の材料としての需要がある。大量輸送・貯蔵を効率化する技術と経済性についても協議する。