【国内1位】医療用医薬品に集中。がん領域の新薬開発に注力。
メディパルホールディングス(HD)は19日、同社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドを通じて、がん領域に特化した武田薬品工業発バイオベンチャーのコーディアセラピューティクス(神奈川県藤沢市)に出資し、業務提携の基本合意を結んだと発表した。出資額や出資比率は非開示。同社は調達資金を抗がん剤の開発費用や会社の運転資金に充てる。
コーディアは、メディパルHDのCVCファンドや日本グロースキャピタル投資法人などを引受先とした第三者割当増資で総額約40億円を調達した。2017年11月の設立時からの調達資金は累計で82億円となった。
開発しているのは、遺伝情報の発現工程に異常が生じているがん細胞を標的にした低分子の抗がん剤。白血病など悪性腫瘍向けの治療薬「CTX-712」は初期段階の臨床試験(治験)を進めている。
メディパルHDは業務提携により、コーディアが開発中の抗がん剤が国内で発売された際の物流や医療機関への情報提供活動の支援を見据える。メディパルHDのCVCファンドはSBIホールディングス傘下のSBIインベストメント(東京・港)と21年3月に共同設立された。出資対象とする企業は今回が4社目。